2013年11月22日金曜日

 「小雪」 11/22~12/6頃 七十二候 初候・次候


 寒くなりましたね。今日は小春日和でしたが、自転車通勤の私はぼちぼち覆面スタイルにならないと…(笑)

「小雪(しょうせつ)」雪の便りが届く頃。と言っても、まだまだ本格的冬の到来ではありません。次に控える「大雪」までは、まずは「小雪」程度ってことでしょうか。
ただ、日差しも弱まり、紅葉も終盤。色付いた葉が散り始め、暖房器具を急ぎ出したり、お歳暮の準備にとりかかるのもこの頃から。
最近は早割などと気分も乗らない頃からお歳暮選びが始まりますね…。季節感って大事だと思うのですが…。

また、1123日は「新嘗祭(にいなめさい)」で、
新穀の収穫を感謝するお祭りで、今も一部の神社では祭典が行われています。この時期に収穫される一期作の穀物を食すことを「新嘗」と呼ばれています。すでに新米は頂きましたが、今は「勤労感謝」となったこの日ですが、感謝して生かしていただくという心が根付いている日なのでしょうね。

さて、この時季の七十二候はあまり普段気付かない時候のような気がします。

初候(1122日~1126日)は
五十八候 「虹蔵不見(にじ かくれてみえず)」
 日差しが弱まると、夏から秋にかけては雨上がりなどに見えていた虹が見えにくくなります。見えてもぼんやりとすぐに消えてしまいます。やはり虹は夏空が似合いますね。
二十四節気の「清明」の末侯に「虹始見(にじはじめてあらわる)」という候があったのを覚えておられますか。これと対の候となっています。

次の候は月末からとうとう師走になると、
1127日~12 1
次候      五十九候「朔風葉を払う(きたかぜ このはをはらう)」
冷たい北風が木の葉を散らす頃。
「朔(さく)」という字は、「一」や「最初から始まる」という意味なので、方角の「北」となり、「朔風=北風」となったのでしょうね。

日々、北風が強くなり、木々の葉がどんどんと落とされていきます。この冬の景色はただ、寒々とした枯れた景色ですね。
でもこの不完全となってしまった木々に「美」を見出し、「枯山水」のお庭が愛でたり、ひいては「わび、さび」につながっていくような気がします。「無」から何かを見出すことで、その季節を楽しむ。古来から日本人は心から四季を愛していると思うところです。

この節気にはもちろん末候があるのですが、次回のブログで書かせていただきたいと思います。次回は12月3日「カレンダーの日」のお話もしないといけないので。

あっという間に、いい秋の季節が流れ、冬となります。

私の仕事もだいぶ落ち着いてきました。後は、来年のカレンダーを待ってくださっているエンドユーザー様にちゃんと届くことを祈っています。

2013年11月8日金曜日

立冬 11/7~11/21 七十二候 初候・次候・末候

冬の気始めて立つ頃となりました。
まさしく、冬の始まりを意味します。
「立」には新しくなるという意味があり、立春、立夏、立秋、立冬を、四立(しりゅう)といい、季節の大きな変わり目を言います。
朝夕がぐっと冷えこみ、陽射しも弱まり、冬が近いことを感じる頃。木枯らし1号が吹いたり、北の地域では、平野部でも初雪となる頃でしょうか。

さて、この時季の七十二候には寒い冬に咲く花が登場です。
11 7日~1111日 初候
五十五候 「山茶始めて開く(つばき はじめてひらく)」
なぜ、つばき??と思われるかもしれませんが、この山茶(つばき)とは、「椿」のことではなく、山茶花(さざんか)を指しているそうです。
パッと見た感じは見分けが難しいですが、山茶花は冬の花、椿は春の花といわれることもありますね。たしかに、つぼみがふくらんできています。

寒さも厳しくなり始める頃、
1112日~1116日 次候
五十六候 「地始めて凍る(ち はじめてこおる)
大地が凍り始め、土が堅く凍てついた朝を迎えるという日々がやってきます。
さぁ、本格的に冬支度をしないと…。空気の冷え込みが一段と厳しくなり、「頬を刺すような・・」といった表現がぴったり。

この頃、「こおる」という言葉をよく耳にします。
川が凍る。滝が凍る。波も凍る。月まで凍る・・・などなど聞くだけで、ゾクッと震えてしまいそうな響きです。ただ、水が凍る時は「氷る」って書くんですよね…(常用外かもしれませんが…(笑)

11月15日は「七五三」。直接暦とは関係ないのですが、江戸時代の三代将軍徳川家光の頃から定着した伝統行事。なぜ、この日なのかというと、その当時の暦の中で、一年で一番縁起のいい日がこの日だったと言われています。当時、「暦」はほんとに生活の一部というかかなりの部分をしていていたようですから。
男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳の成長を祝って、神社に詣でる行事ですね。私は神社に連れて行ってもらった記憶(と言っても写真です。派手な着物に、頭に重そうな飾りをつけて、千歳飴を手に、なぜか運動靴でした。(笑))がありますが、お寺詣でのところもあると聞いたことがありますが、各地いかがなのでしょうか。

「立冬」の最後に、また冬の花が七十二候に出てきます。
1117日~1121日 末候
五十七候 「金盞さく(きんせんか さく)」
キンセンカって、こんな時期に咲く??と思ったら、ここでいう「きんせんか」とは、「水仙」のことなんですよ。初候の、椿=山茶花と同様、花が違います。

水仙は水さえあれば枯れないから、仙人のようだということで、「水仙」だとか…??
確かに、花瓶に入れた切り花の水仙もとても長持ちしますね。
でも、水仙って今頃咲く??って言われそうです。だって、国内で早いところでも12月初旬しか咲かないのに…。と思われるでしょうが、この12月は、旧暦の11月に当たるので、この立冬の末候あたりで正解なのです。
よく考えないと、旧暦、新暦、お花見シーズンがごちゃごちゃっとしますよね。

まぁ、自然相手ですから、条件が揃えば、ちゃんと咲いてきますから。ご心配なく。
この季節のいいお天気、良い陽射しを「小春日和」といいますが、「忘れ花」や「二度咲」と言って、条件が揃いすぎて、「もう春が来た」と勘違いして咲いてしまう花もありますね…。

と、目で感じることの多い冬の始めですが、「食」もその寒さがありがたくなります。
霜の降りた畑で採れた葉物に歯ごたえが出たり、栄養分も凝縮され、甘くおいしくなりますね。
「寒締め」のほうれん草やシャキシャキハリハリの水菜やいい香りを放つ菊菜(春菊)など…「お鍋」がいいなぁ…。
さて、うちの仕事もあと少し。背筋が凍りつくようなトラブルやクレームが起こらぬよう、社内の管理を徹底するべく、背筋をシャキッと伸ばさないと。


2013年10月24日木曜日

二十四節気「霜降」 10/23~11/6 七十二候 初候・次候・末候

もう10月も終わりに近づく頃に季節外れの台風接近と、ほんと変な気候です。
でも、暦通り、朝夕が冷え、紅葉のいい季節もやってきますね。

先日、関西地方産の新米を頂きました。米どころとはずいぶん違うでしょうが、光った米粒が一つ一つがしっかりと主張していて、「塩むすび」が一番でした。ごちそうさま。

「霜結んで厳霜白し」と、晩秋となり、朝霜が見られる頃となります。
「秋の日はつるべ落とし」をほんとに実感できます。初霜が降り、そろそろ、コートや暖房器具の準備など、冬支度を始めます。

そんな季節の七十二候・初候  1023日~1027日頃
 五十二候 「霜始降(しもはじめてふる)」
節気通り「霜降」です。

土の地面や草や野菜の表面にうっすらと氷の結晶が付き始めます。風が弱く晴れた夜には降りやすいようです。降ると言っても、空から降るわけではないんですよ。表面の水滴が凍って霜になります。
早朝は平野部でも、ヒヤッと寒さを感じ、一瞬布団にくるまってしまいますね。
ただ最近は温暖化の影響か、どんどん初霜の日が遅くなっているようですが・・・。

この台風が過ぎれば、来週は 次候  1028日~111日頃
五十三候 霎時施(こさめときどきふる)
秋雨のようにしとしとと降り続くのではなく、パラパラとしずくを散らしてすぐ止んでしまうような雨。霰とも違いますが、降ったかと思えば、すぐ青空が広がったり、季節と共に儚さを感じます。

この時候のように、小雨がパラパラと降って、さっと上がってしまい、青空が見えるという変わり様が早いことから、「女心と秋の空」なんて言われますが、これは「男心と秋の空」という諺もあるので、お互い異性から見れば……ってことでしょうね。
でも、遠くイギリスでは『A woman’s mind and winter wind change often(女心と冬の風)』という諺があり、同じような表現ですよね。でも、イギリス紳士は「冬の風」とは言わないのでしょうか???さすが紳士の国???(笑)

とはいえ、春雨は春を呼んでくる「暖」のイメージに対し、この時季の雨は霧雨とも言われ、寒さを想像できる淋しげな感じを受けますね。

と、月が変われば、末候 11 2日~11 6日頃、
五十四候 楓蔦黄(もみじつたきばむ)
ぼちぼちと平地にも紅葉が始まります。昼夜の温度差が大きいほどきれいに色づくと言われますが、さて今年はいかがでしょう。

葉が赤色に変わることを「紅葉」と呼び、銀杏のように黄色に変わることは「黄葉」と呼びますが、共に読み方は「こうよう」ですね。
山全体が秋色に変わることは「山粧う(よそおう)」。なんてきれいな表現なんでしょ。
緑の葉が落葉前に、色に関わらず、最後の華やかさを魅せることを言うのでしょうね。


こう書いてくるとほんと日本の春と並ぶ、いい季節なのですが、私の仕事は余裕がなく、繁忙期。
もともと家業だったので、物心ついた頃から、「秋を楽しむ」ということをしたことがなく、今年もいつも通り、気付けば北風が吹きすさぶ頃となりそうです。
皆さんは代わりに過ぎゆく秋を堪能してください。

2013年10月9日水曜日

二十四節気「寒露」10/8~10/22 七十二候 初候・次候・末候


台風の通過に伴い、大阪は29℃!これが、二十四節気「寒露」を過ぎた気温とも思えず、どうも、ブログ更新する筆が進まない…。暦は順当に進んでいくのに…。
とまたまた言い訳から始まってしまいました。

さて、108日は二十四節気「寒露」 
晩夏から初秋にかけて野草に冷たい露が宿る頃。
この時季は、空気が澄みわたり、秋晴れの日が続き、清々しく澄んだ夜空が望める季節となります。

この節気の七十二候は
10 8日あたりから1012日 初候
 四十九候 「鴻雁来る」(こうがん きたる)

秋の長雨が終わり、ぼちぼちと晩秋の始まりになります。
この頃は穀物の収穫も盛んな時期で、農家では繁忙を極めます。新米が店頭に並びますね…。

また、露が冷たい空気と接して、初冬の霜に変わる直前は、紅葉が濃くなり、燕などの夏鳥と雁などの冬鳥が交代される時季になります。
この初候は 410日あたりの二十四節気「清明」・次候 「鴻雁かえる」(こうがん かえる)と対の候となり、夏冬の渡り鳥が入れ替わります。
晩秋の寒空を飛んでいる雁を見ていて、ちょっとセンチメンタルな寂しい気持ちになるのは、私だけでしょうか。

1013日あたりから1017日 次候
 五十候 「菊花開く」(きくのはなひらく)
秋も深まり、その季節の花が咲いてきます。私はこの前後の頃に、いい香りを放つ金木犀が好きですが。「菊の花」はもちろん秋の代表格です。

菊の花は、葬送の花墓前に捧げる花というイメージが強くありませんか。実はこれは西洋の習慣が入ってきたためらしいのです。西洋では、元々、菊は墓前に捧げる花のようです。この影響から、病気の見舞いに菊の花を贈ることは、タブーになったと聞いたことがあります。
元々、桜が日本の春を代表する花であれば、菊は日本の秋を象徴する花で、葬送の花ではなかったのです。
『万葉集』には、菊は詠まれていないそうですよ。古来から、菊が葬送の花なら、防人の歌などで詠まれていたと思われるからです。
その後、中世になり、鎌倉時代の後鳥羽上皇は、たいへん菊の花を好まれたとか。
そこから、ご自身の印として菊の図柄を愛用され、それがやがて、天皇家の家紋「菊紋」となったそうです。
ただ、江戸時代には、天皇家の「菊紋」は自由に使えるようになり、一般庶民に愛され、店舗の商標や、和菓子の図案やさまざまの紋様などに取り入れられたようです。
というわけで、私の好きな奈良県にある「菊屋」さんの商標は「菊紋」ですし、菊の花をかだちどった最中が今も愛されるところとなっているわけですね…と食べる話になると、尽きない!!!(笑)

1018日あたりから1022日 末候
 五十一候 「蟋蟀戸にあり」(きりぎりす とにあり)
日も短くなったこの季節、秋の虫たちが一斉に大合唱を始め、夕暮れ時になると、草むらのあちこちから聞こえてきます。秋を惜しみ、霜が降りる次の節気あたりまでの命を燃やさんとばかりに。
そう、この頃からぼちぼち冬の様子がうかがえるようになります。

最近、まとめて七十二候を書いてしまうのも、私の仕事がどんどん繁忙期に入ってきたもので、手抜きをしております。ご注文の決定が遅くなっていること、でも新たにカレンダーの興味を持ってくださるエンドユーザーさまなど、様々な動きがあり、実はこの季節、嫌いではありません。
今しばらく、この季節労働者にお付き合いください。



2013年9月27日金曜日

二十四節気「秋分」 9/23~10/7 七十二候 初候から末候まで

秋がやっとやってきた感じですね。
昼間の残者はまだ少し厳しいですが、湿度が下がると心地いい。

「暑さ寒さも彼岸まで」の秋分が過ぎ、今週からはぼちぼちと夜が長くなってきます。
「秋の日はつるべ落とし」とはうまく言ったものです。

今日くらいまでを、
「秋分」 初候 四十六候 「雷乃収声」(かみなりすなわち こえをおさむ)
です。
春から夏にかけて、よく鳴っていた雷が聞こえなくなる頃を表しています。
今年はよく鳴りましたね。雷雲の代わりに、空には鰯雲が広がります。

少し復習ですが、春の節気では、
蟄虫啓戸(かくれたるむしとをひらく)
雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)
玄鳥至(つばめいたる)の順になっていたのを思い出してください。
(ブログを読み返していただけたら出てくるはず…)

ひとつ前の節気「白露」の末候は
四十五候 「玄鳥去」(つばめさる)
で、今の候は 
四十六候 「雷乃収声」(かみなりすなわち こえをおさむ)
そうなると、「秋分」の次候は…? 
そう…
 四十七候 次候 「蟄虫坏戸」(むしかくれてとをふさぐ)
となり、すべて春の候と対になっているのです。
春の雷が、春を呼び、秋の雷が秋分を告げるって、ちょっとドラマチック??

 この次候・「蟄虫坏戸」(むしかくれてとをふさぐ)は
もちろん、虫たちが寒さを察して、土の中で眠りにつくこと。
「戸をふさぐ」というのは、穴にふたをすること。今度の「啓蟄」までお休みということです。
虫たちはこの秋に死んでしまうのではなく、カブトムシもオオクワガタも、カエルも
ヘビも眠りにつきます。
「窒虫」ではなく、「蟄居」は人間が家から出られないこと。こう覚えると、漢字がつながりますね…(笑)

そうして、虫もいなくなった頃、
末候   四十八候 「水始涸」(みずはじめてかる)となります。

田んぼの水を抜き、収穫の秋が始まる頃を言います。
水が枯れるのは、川ではなく、田んぼのこと。
この季節、黄金色に輝く稲穂の実りを見ると、初夏の田植えされた緑に輝く水田同様、美しい光景で、「美しい国」とつくづく感じます。

と言っても、私はこの黄金色の秋が超繁忙期の季節労働者。
美味しい御飯が頂けるよう、がんばらないと。

次はあっと言う間に、「冬」が近づきます。心地いい季節は短いですね、花の命と同じですね。


2013年9月10日火曜日

二十四節気「白露」 9/7~ 七十二候 初候から末候まで

季節とは正直なもの。。。これだけ猛暑で、空梅雨、ゲリラ豪雨と異常が続いても、ちゃんと秋はやってきますね。
でも、秋刀魚はまだまだ高いですね…。(笑)

さて、先週末、7日は二十四節気の「白露」でした。 
秋が本格的に到来し、夜間の冷え込みから草花に朝露が降りるようになるとことを意味しています。
太陽が遠ざかっていくので、空もだんだんと高くなってきます。「天高く馬肥ゆる秋」ですね。

その「白露」の七十二候・初候が
四十三候 草露白(くさのつゆしろし)

草花の上に降りた朝露が、白く涼しく見える頃を言います。「白露」と同様、冷え込んだ夜間のために、露が降り、朝露が降りると、お天気がいいと言われます。
うっすらと白く見える様は逆に空気がヒンヤリとピ~ンと張り詰めたような澄んだ様子を想像させますね。

続く12日あたりから16日くらいまでの、次候は
四十四候 鶺鴒鳴(せきれいなく)

セキレイという鳥を見かけたことがありますか。私は鳴き声しか聴いたことがありません。「チチィ」と可愛らしく鳴くのですが、川の上流でないとあまり見かけられないようです。

そして、旧暦9月15日(固定)・今年は9月19日がお月見です。
この「白露」の次候から末候あたりに満月がやってきます。
すすきに、小芋さんとお月見団子をお供えします。
(私は関西の長く丸めたお餅にこしあんを帯の用に巻いたお月見団子が好きなんですが…)

来週連休が明け、17日頃から 秋分の日あたりが、末候は
 四十五候 玄鳥去(つばめさる)

「中秋」の時季に、つばめは冬を越すために、暖かい南の地域へと帰っていきます。また来年の春先には日本に戻ってくるので、しばしの別れとなります。
いくら天候不順でもちゃんと、間違わずに日本を往復してくれますね。
また、「玄鳥」の候は4月の「清明」の初候 「玄鳥至」(つばめいたる)と対候になっています。

というわけで、「白露」を一気に書いてしましました。決して手抜きではありません。あまりに流れが一つなので、一気に書いてしましました…。
秋はどうも鳥の季節のようですね。

朝夕がめっきり冷え込み、雨の心配もなくなり、稲刈りが始まるこの頃、うちのカレンダーの仕事は佳境に入っていきます。
次の二十四節気・七十二候の頃には、悠長に季節を語っていないかも…ってそんなことはありません。
これは大切な私のライフワークですから。


2013年9月3日火曜日

二十四節気 処暑 9/2~9/6 七十二候・末候

何とも久しぶりのブログ。これだけさぼると、実際意味ないよね…。とひとりまたまた反省!!でも、暦はなくならないから、ぼちぼちでいいかと独り言・・。

いろいろ言い訳はあるが、それを語るよりも、本来の「暦」を忠実に伝えるため、秋に向かう暦を追いかけないと。
元々1か月ほど先ゆく「暦」ですが、最近の天気は移り変わり自体が変わってしまっている気がして、どうも、筆が進まなかったというのも正直な言い訳。

大阪はやっと最高気温が35度を越えなくなりました。関東方面の方が暑いようですが。
今までが信じられない気温であったため、3度ほど低いだけで、体感がまるで違います。ほんと不思議。ただ、全国的に異常気象は続き、局地的なゲリラ雷雨や竜巻と、被害に遭われた方々を思うと心が痛みます。

さて、暦話しに…。
先月23日あたりから、二十四節気は「処暑」となり、秋の気配が広がります。
秋雨前線が各地に雨を降らせたり、入道雲が消え、蝉の種類が変わり、草むらの中で、秋の虫が鳴き出しと、あちこちに「秋」を見つけられる時季となります。

そんな中、828日あたりから先日91日までは「処暑」の七十二候・次候
四十一候 天地始粛(てんちはじめてさむし)

ようやく、朝夕に少しひんやりとした空気を肌に感じる時季となります。
とはいえ、日中はまだまだ暑さが残り、やはり「お彼岸」の頃までは落ち着かない天候となります。

昨日あたりから 9 2日~ 9 6    末候 
 四十二候    乃登(こくものすなわちみのる)

秋の収穫シーズン到来です。明らかに目につくのが、稲穂の実りでしょうね。日毎に、稲穂の頭(こうべ)が重くなって垂れ、薄茶色に色づきはじめます。この稲穂の季節は「秋」を感じますね。
そろそろ田んぼは緑のじゅうたんから黄金色に変わり、うれしい新米が届く頃になりますね。

ところで、ここに出ている「 禾」という漢字はよく見かけるのは部首では「のぎへん」という「禾」で、
「穂先が垂れる様子」を表します。
「秋」という字は、この「のぎへん」に「火」がくっついて、「秋」。
というのは、稲刈りがすんだ田んぼで、稲の切り株などを焼く畑焼が行われることからきているそうです。
稲の害虫の卵を来年に残さないために稲刈り後の田んぼを焼くとは聞いたことがあったのですが、それが漢字になっていたとは、ほんと意味があるんですよね。

では、「私」という字にも「のぎへん」が使われていますね。
「ム」は鋤(すき)を使って耕作する人のことを意味するそうです。
「私」はすきを使い、稲穂を育てるということになるのでしょうか。ただ、諸説あるので、これだけが正解というわけで内容ですね。
「公私」という熟語はそれぞれに、「ム」が入っていますが、これもちゃんと意味があるようですので、暇があれば調べてみてくださいね。
漢字にはほんといろいろ深い意味がありますが、暦に使われる漢字は特に、農耕に深く係わっているようですね。


この節気が終われば、この週末は「露が白くなる」頃となります。
今の季節感は抜きとして、しばらく秋の夜長を楽しみたいものです。
うちの社の仕事もありがたいことに、多くの問い合わせや現場が慌ただしくなってきました。
時間のやりくりが難しくなってきますが、最後まで最良のサービスを心掛けてゆきます。



2013年8月7日水曜日

二十四節気 立秋 8/7~11七十二候・初候


わ~~あっ、秋が来た~~
今日8月7日は二十四節気「立秋」
でも、「立秋」って、そういう意味ではなく、ほんのわずか秋の気配が感じられるようになるかも…という日です。
暦の上では、朝夕が涼しくなり、秋の気配が立つ日。
立春からちょうど半年が経過し、「秋」となりますが、日中はまだ残暑が厳しく、1年で最も気温が高くなる時期でもあります。まさにこの季節ですね。

そんな二十四節気「立秋」の七十二候・初候は
「涼風至 (すずかぜいたる)」
こちらも、熱風から夏の暑さを忘れるような少し涼やかな風に変わり始めることをいいます。
蝉の声が変わったり、雲の形が変わったり、ときっと近づく秋を感じられるのではないでしょうか。

でもまぁ、なかなか現実はこうはいきませんが、
この頃、旧盆の前の夏祭りが各地で開催されます。旧暦の七夕にも当たり、東北地方の七夕祭りや、ねぶた祭りなどこの時季です。
この仕事を始めたころ、何も知らず、この時期直前に青森市へ出張に出かけたのですが、
「ねぶたが終わらないと、仕事にならないから、このねぶたの団扇と手ぬぐいをもって帰り~」って頂いたことを今も覚えています。

大阪はまだまだ空調の室外機の熱風とビル風の湯気が出そうなぬるま湯につかっていますが、
この頃に吹く「涼風」らしき風が軒先の風鈴からいい音を弾き出したりすると、ホッと暑さを忘れさせてくれる瞬間もあるのでは・・・。風鈴、買って帰ろうかな。。。(笑)
あともうしばらく、もう少し暑さに耐えれば、実りの秋がやってきます。

うちの仕事はこの暑さの中ですが、年末に向けてだいぶ動いてきてくれています。もうちょっと加速度をつけて忙しくなってもらいたいものです。


2013年8月1日木曜日

大暑 七十二候 次候&末候 (7/28~8/1・8/2~6)

           
今日は外を歩くと、お風呂に入っているような…まさに「まとわりつく暑さ」でした。
局部的な集中豪雨、ゲリラ豪雨のおかげで、今までに経験したことがないお天気ニュースを聞くことになってしまっていますが、各地いかがでしょう。

暦の話をすると、実は大暑の七十二候・末候)が大雨に関する候なんです。

大暑 七十二候 次候は、土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)
土が湿り、蒸し暑さが増す時期。

土が夏の強い日差しを受け、陽炎が立ち上がり、熱を発することを「土熱れ(つちいきれ)」と呼ぶのですが、この「熱れ」とは、蒸された暑さを言い、体にまとわりつくような暑さという表現になるのです。
あ~ほんとに、べたっ~~とした感じ、息をするのも熱いものを吸い込むような…。
この暑さ?熱さ?を気持ち和らげるため、冷たいものを口に入れたり、打ち水や行水(今の時代はシャワーかな)をする習慣があります。これが元々の「暑気払い」のことだそうです。

草木も水不足では元気なさげに見えますが、ただ、草木はこの暑さの中、根を張り、水分を潤沢に吸い上げ、緑を濃くし、葉を広げ、この季節を楽しんでいるようにも思えます。
それは、田畑の作物や草木は実りの秋に向け、この太陽の恵みを目いっぱいに受けいれないといけないんですね。
どうも人間だけが、「暑気払い」と称して、冷えたビールをあおり、「暑い、暑い!」とウダウダと過ごしているようですよ。
さて、私の七十二候の更新が遅くなっているので、続きで、次の候のお話をさせていただきます。

8 2日~ 8 6日あたりは
大暑 七十二候 末候 大雨時行(たいうときどきおこなう)
青空が突然のどしゃ降りになる不意に降り始める大雨の時期。

つまり、「夕立」。
梅雨の明けたころの暑い日の夕方、突然降るにわか雨のことですね。
「夕立」は夏の季語にもなっているように、なぜか、夏の雨だけを「夕立」というようです。
昔から、よどんだ熱い空気が一掃され、「夕立」の後の臭いはとてもいい匂いがすると言われています。たしかに、涼風が肌に気持ちいいと感じたことはありますね。

しかし、この「夕立」という言葉は当て字です。夕方降るからという意味ではありません。
詳しくは、『広辞苑』を引いてみてください。神が降臨する…みたいな意味が載っていますよ。(笑)

ただ、ここ近年の梅雨明け以降の雨は「夕立」ではなく、「熱帯性スコール」と言われることもありましたが、「ゲリラ豪雨」です。
にわかに空が暗くなり、突然の落雷や想像を絶する雨が天から降ってくるようです。
幸いにも、大阪市内では今年はまだ経験していません(そのかわり、雨も降りません)が、
ぜひ、「夕立」の後の、いい臭いを嗅いでみたいものです。

この肥大化した「夕立」のせいで、未曽有の被害の地もあるとのこと。
是非に気をつけてくださり、次にくる「立秋」を心待ちにしたいものです。


2013年7月23日火曜日

大暑 7/23~27 七十二候・初候

夏バテです…。
仕事中は何とかいつも通りに「元気な」私でいるのですが、もうそろそろ限界かも。。。
週末のお出かけと、寝不足続きでちょっとふらふら・・。
元気を出すために、「土用の鰻」を!なんて到底思えなかった土用の丑の日の昨日。
と思えば、今日は暑いはず…。
明日から大阪の天神祭も始まります。さらに、
二十四節気「大暑」(たいしょ)ですから。一番の暑さのピークです。

「暑中」も後半戦となり、もうしばらく、もうしばらくの我慢?
「暑中見舞い」も「残暑見舞い」に変わります。
最近は、暑中見舞いはがきを書かなくなってしまいました。個人として、お中元を贈った方へや、送って下さった方へのお礼にはメールなどは使わず、必ず葉書を書くようにしていますが、確かに減っていますね。
だからこそ、頂くと、心が落ち着き、涼風が吹いてくる気がします。やはりいい習慣ですね。

さて、気持ち穏やかになったところで、

二十四節気「大暑」の七十二候・初候は
34    「桐始めて花を結ぶ (きりはじめて はなをむすぶ)」です。

少し季節感が違いすぎるように思えます。実際、桐の花は5月頃に開花しますが、この盛夏の頃に、実を結びます。
少し暦から離れますが、桐は、伝統的に神聖な木とされ、豊臣秀吉などが好んだ花であり、豊臣家の家紋は「桐のご紋」。現在の日本国政府の紋章として使われています。
また桐は殺菌力が強く、丈夫な木であることから、昔から桐箱や桐たんすなどに使われ、成長の早い木なので、昔は女の子が生まれると、庭に桐を植え、成長した時には、御嫁入道具のたんすを作るといった風習もあったそうですね。
何気なく普段眺めている桐の木にこんな「日本」が隠れていたとは、新鮮ですね。

とはいえ、暑い暑いももう少し…。
「土用の鰻」と言えば、江戸時代に平賀源内という学者が始めたそうですよ。
冬が旬で、夏に売れない鰻をどうやって売り込もうかと考え、そのユニークな売り方が大当たりしたとか…。

いつの時代も、新しい発想、「常識」をぶち壊す発想って、世を動かすようですね。
私が好きな「暦」の中でも、「古」を知り、「新」に置き換えていくセンスを磨いていきたいものです。


2013年7月12日金曜日

小暑 7/12~16 七十二候・次候


昨夜から熱中症予備軍のような症状で、頭痛、冷えのぼせ、立ちくらみでぐったり・・・。
この急激な暑さに慣れていない体が対応しきれていない感じです。
今日は外回りは自粛…。皆さん、いかがですか。

さて、熱帯のような気候の中、暦だけは古来からの時空間で動いていきます。

小暑の七十二候・次候は
「蓮始めて開く(はす はじめてひらく)」
蓮の花が開き始める頃を表します。

「蓮」というと何を思い出されますか。
蓮の花、蓮根、仏様、お盆、ベトナム(蓮の花が国花)などなど…。
全国的に会社などのお盆休みは新暦のお盆に合わせて、来月8月半ばと思いますが、ちょうど旧暦でのお盆は明日13日が「お盆の迎え火」。
蓮の花を供えたり、蓮の葉に供え物を載せたり、と「蓮」は仏事には欠かせないものとなっています。

「蓮は、泥より出でて、泥に染まらず」という言い伝えがあります。
蓮の華は泥から生えて、気高く美しく咲く花という意味で、夜明けと共に、泥の中から、水を弾いて優雅な花を開かせ、なんと数日で散ってしまいます。
この華に、俗世にまみれない、気高さを感じ、古代の人々は「蓮の華」に極楽浄土を見出したのだとも言われているとか。

ちょっと心が涼しくなったところで、私は、「蓮根餅」(蓮餅)が食べたくなりました。
わらび餅のように、黒蜜やきな粉で頂く冷菓で、あっさりとした上品な味わいがお気に入り。と最後は食べ物のお話となってしまいましたが、暑さに負けないように、しっかり体力をつけないと。

うちの仕事もゆっくりではありますが、問い合わせも増えてきました。

また、コンペのサンプルを作ったり、企画を上げていく頃で、既製品カレンダーとは違った楽しみと緊張感が漂う時季です。

2013年7月9日火曜日

小暑 7/7~11 七十二候・初候


気が付けば、梅雨らしい梅雨もなく、
例年の1週間以上も早く「開けた模様」って言われても…。ちょっと困るのでは。
まぁ、どうこう言っても、梅雨前線が消えてなくなったのだから、「梅雨明け」ですね。

七夕も過ぎ、突然日々更新の最高気温。
暦の上では、二十四節気「大暑」の前の「小暑」なんですが、一度に来た~!って感じですね。

ただ、この時季の七十二候は
初候 「温風至る(あつかぜ いたる)」

決して温風(おんぷう)ではないのですが、だんだん風も爽やかさがなくなり、べっとり暑くなるという時季。
「温風」というのは、元々は夏を予感させる言葉で、梅雨の晴れ間の日差しが強くなり、風も熱くなるということ。 

ただ、暦は実際の季節感が後を追いかけるようになるはずなのですが、
最近は先を突っ走っているようで、暦を書いていて、ちょっと物悲しい…。

それでも、「小暑」の頃から、次の「大暑」までは暑さのピークの「暑中」と言われ、暑中見舞いを書いたり、お中元が届いたりと、暑さの中、相手を思いやる心を形にするという、日本らしい夏の始まりです。

この時季の旬のお魚に、「鱧(はも)」があります。私の中では、1位、2位を競うくらい美味しいお魚です。
最近では、全国的にいただけるようですが、やはり関西のお祭りシーズンに欠かせないのが、「鱧」ですね。
「鱧は梅雨の水を飲んで美味しくなる」といわれ、梅雨の雨を含んだ海水で獲れた鱧が一番おいしいとか・・。だから梅肉で頂くのがぴったりなのかな・・? さて、今年のように、梅雨の水が少ないと、お味はいかがなのでしょうね。

と、ついつい「食」話になると、長くなるので、このあたりで。


しっかり水分補給と休息を取りながら、「夏」を楽しみ、乗り越えましょ。

2013年7月3日水曜日

夏至 7/2~7/6 七十二候・末候

昨夜は蛸を召し上がられましたか?()
と、唐突な書き出しとなってしまいましたが…。

閏年ではない今年、72日がちょうど1年の折り返しとなります。
七十二候は5日間くらいの期間があるのですが、昨日の「半夏生」は暦上の雑節と重なり、二十四節気やご節句のような季節の変わりをはっきりと表す日となっています。

「半夏生」(はんげしょう)とは七十二候からとられた雑節で、夏至からちょうど11日目を言います。

というわけで、夏至 七十二候・末候は「半夏生ず(はんげ しょうず)」
「半夏」とは「烏柄杓(からすびしゃく)」という薬草で、その葉が半分白くなっていく頃。

梅雨も終盤となり、農事の節目とされ、田植えを終わらせる頃です。
この日までに農作業を終え、休みを取るという地域もあります。というのも、この日は天から毒が降るという言い伝えがあり、井戸にふたをしたり、この日採った野菜を食べないなど、いろいろ各地であるようですね。

関西では、この日に蛸を食べる習慣があるとか…(うちにはその習慣がありませんでした・・) 蛸の吸盤のように、しっかりと大地にくっついて、農事がうまくいくようにとの祈りがあるとか。
奈良県の一部では、「半夏生餅」と言う、もち米と小麦を半々に混ぜてお餅を作り、きな粉をまぶして食べるそうです。私は半分奈良県の血を引いているので、この習慣はよく聞いていました。
ほんと各地で「厄払い」のようにいろいろありますね。
この季節は食中毒などが流行ります。昔からそういう気遣いが定着していたようです。

それぞれ、どんな「半夏生」の過ごし方があるのでしょうか。
「暦」と「食」との関わりはほんとに地域性があり、おもしろいですね。


2013年6月28日金曜日

夏至 6/26~7/1 七十二候・次候

あちこち、豪雨が続き、被害が出ています。各地いかがでしょう。
ここ何年かは停滞前線と台風とが重なり、「ゲリラ豪雨」と呼ばれるようになり、しとしとじめじめと降る梅雨のイメージがどうも変わってしまっています。
どちらも好きではありませんが、季節感としては、紫陽花やあやめに優しく雨粒があたり、雨が上がれば、日の光でキラキラ輝いているような風景がいいですね。
さて、そのあやめがこの候の主役です。

夏至・次候 29         「菖蒲華」(あやめはなさく)
あやめの花が咲く頃。水辺にこの花が咲く頃、梅雨到来と言われています。農事には水が必須。米作りをする農家にとっては、あやめの開花を見て、梅雨が来ることを知ったとも言われています。

ところで、あやめ、花菖蒲(はなしょうぶ)、かきつばたの区別はお分かりになられますか。
わたしは言葉の響きとしては、「かきつばた」が好きですが、正直、今ひとつピンときません。非常に見分けがつきにくいですね。
葉の形が少し違うとか、筋が入っているとか、いろいろあるようですが…。
昔、平安時代の頃の書き物の中に出てくる「あやめ」は今で言う、サトイモ科の「しょうぶ」だとか。
それが、江戸時代以降はアヤメ科の「あやめ」を言うとか・・。
と、少し調べてみると、「かきつばた」は愛知県の県花なんですね。
それも、在原業平が『伊勢物語』のなかで、「かきつばた」の折句を詠った場所に由来していたとは・・・。

から衣
きつつなれにし
つましあれば
はるばる来ぬる
たびをしぞ思ふ

意味は全く分かりませんが、愛知県の方ならわかるのかな…。
といううんちくはいいとして、
優劣つけられない時に、「いずれあやめかかきつばた」と言われるくらいですから、見分けがつかなくて当然ですね。
どれもこれも、姿のきれいな花ですから、どれと間違わえてもいいかな。

梅雨の後半となると、大阪では、この月末~愛染堂で「愛染まつり」が始まります。
「天神祭」、「住吉祭」と並んで、「大阪三大夏祭り」の一つなのですが、ここは神社ではなく、お寺のお祭りなのです。
うちの会社のすぐ近所なので、この3日間は夜店通りを通って通勤です。
「宝恵駕籠(ほえかご)」に、浴衣姿の愛染娘たちが乗り、「愛染さんじゃ、ホ~エ~カ~ゴ~!べっぴんさんじゃ、ホ~エ~カ~ゴ~!」といった掛け声と共に、練り歩きます。

大阪のお祭りが始まれば、本格的夏到来です。

うちの仕事も夏物がほぼ終わり、冬本番となります。

2013年6月21日金曜日

夏至 6/21~25 七十二候・初候

各地、雨の様子はいかがでしょう。

梅雨前線が消えたり現れたり、停滞しているところに、また台風や低気圧が豪雨をもたらす…と近年はこのパターンが増えている気がします。
四季がはっきりしていて、季節の変わり目の変化が特徴的な日本らしい気候はいずれなくなってしまうのでしょうか、とちょっと物悲しい前置きになってしまいましたが、
今日の七十二候も、ちょっと物悲しいお話・・?

でも、今日は「夏至」
お昼の時間が一番長い日で、日の出・日の入りの方角が最も北寄りになる時季。
「夏至」はカレンダー上での1年の折り返しで、私は気持ちの切り替えのできるいい日だと思っています。

さて、この「夏至」の初候が「乃東枯る(なつかれくさかるる)」

乃東枯と書いて、「なつかれくさ」と読ませていますが、紫色のきれいな花を咲かせる「ウツボグサ」の別名で、漢方薬などに使われる「夏枯草(かこそう)」の古名です。
12月の「冬至」の初候にある「乃東生(なつかれくさしょうず」と対になっています。
(このことはまた12月に書かせていただきますね。)

この七十二候のように、この草は冬至の頃に芽を出し、夏至の頃には枯れていきます。
周りでは、草木がどんどんと成長していく時季に、枯れていく運命にあるという、ちょっと物悲しいお話しでしょ。
ただ、この「夏枯草」だけがそういう運命ではありません。私たちが見かける麦や菜種なども、冬から育ち、夏には枯れてしまうその種類の草木なのです。
この草たちが枯れた後の養分でまた暑い暑い夏を越える夏草が育ってくるという、これは食物連鎖ではなく、植物連鎖??

さて、「暑~い」「蒸し暑いっ!!!」「冷えたビールが飲みた~い!」と一日何回言っただろうという日が続いていきます。
暦の上でもこれから2か月近くは「夏」候。

ただ、その先にある秋から冬を思いながら暮らしていきましょ。
って、私の仕事がすでに、そのモードに入っていますが…。

2013年6月16日日曜日

芒種 6/16〜20 七十二候・末候



この梅雨の季節、いろいろすることがありますね。
大阪は昨日は久しぶりの雨。でも今日はまたまたいいお天気。各地いかがでしょうね…。
今年の梅雨はどこへやら…ですが、
水田には水が引かれ、田植えが行われます。
今日のように、梅雨の合間の晴れ間を見つけては、お布団を干したり、室内の空気を入れ替えたり、エアコン掃除をしたり・・・。
この季節は「カビ」の季節でもありますからね。
この「カビ」という漢字「黴」は「ばい菌」の「ばい」で、この梅雨を「黴雨」と書いて、「ばいう」というのも、あるそうです。
(でも、漢字が難しすぎることと、あまりきれいな表現ではないので、定着はしていませんが。)

ただ、ここ最近の「梅雨」は豪雨が続いたかと思うと、夏日が続いたりと、まるで、「雨期」のようです。というより、1〜2ヶ月も雨の季節が続けば、立派な「雨期」。
でも日本人って、農事や飲料のためには必要とわかっていても、気持ちが萎えそうなこういううっとうしい季節をちゃんと受け入れ、名前だけでも、風流に過ごせるネーミングをしていますね。

そう、まさにこの節気の七十二候の末候が
「梅子黄」(うめのみ きばむ)
この雨の季節を「梅雨」と呼ばせる由縁である、「梅」の季節。
まだまだ青かった梅の実がほんのり黄色に色付いてきます。

八百屋さんの店頭には、この梅の実と、焼酎やお砂糖、赤じそが一緒に並んでいますね。
梅酒を作ったり、シロップ漬けを作ったりと、忙しい季節。
私は昔ながらの、「梅干し」作りですね。田舎から、大量に赤じそをもらい、ちょっと手間ですが、天日干し減塩天然色で「梅干し」作り…。腐らせないように、がんばらないと…。

とはいえ、どんどん気温は上昇、もう来節気は「夏」のピークです。
うちわや扇子で涼をとり、十分なお水と少しのお塩とちょっと美味しいものを頂き、夏を乗り切りたいものですね。
うちの仕事はもう涼しくなった秋を想定。プレゼン試作を作っています。厳しいけど、楽しい季節です。