2013年3月24日日曜日

春分の日(3月20日)~~


 暑さ寒さも「彼岸」までというように、ほんとに、気持ちも体も切り替わる頃ですね。
今年の「春分の日」はタイムリーに更新ができず、ちょっと心を入れ替える春スタートとなりました。
 この「暦ブログ」を始めて、ちょうど1年が経ち、暦を生業にするカレンダー屋としては、まずは季節を感じるのに一番わかりやすい「二十四節気」を文字通り24回書き綴りました。「さて、次は?」と思ったところ、「暦」はいろんな切り口があるのですが、やはり日を決められ、1年コンスタントに続くものと思い、下記の七十二候(しちじゅうにこう)にします。
これは、二十四節気と関連が深いので、この1年の復習をしながら、書いていけると思います。これからもよろしくお付き合いくださいね。

といいつつ、ふと考えると、「春分の日」を飛ばしてしまったということは、この七十二候も1つ飛ばしたことになり、2つ目が明日という忙しさ…。
ほんまに、大丈夫なん???

 さて、七十二候とは、古代中国で考えられた季節を表す方法の1つで、二十四節気をさらに約5日ずつの3つに分けた期間のことを言います。(初候、次候、末候)
この七十二候の呼び方は単語ではなく、気象や動植物の変化を表す短文になっています。
そのため、古代中国のままを使っているとどうも表現に違和感があるので、古代中国の言い方をそのまま使っている二十四節気に対し、七十二候の一文は日本では、江戸時代、現代の暦を確立した渋川春海ら暦学者によって日本の風土に合うように改訂されたものを使い、「本朝七十二候」と呼ばれています。
ここでは、明治に入り「略本暦」に掲載された七十二候を主に使っていこうと思います。俳句の世界での季語はこの本朝版と中国版の両方が使われているようです…。

それでは、今日はまとめて、2つ書いてしまいます。
 2013年の「春分の日」320日は初候、「雀始めて巣くう」(雀が巣を作り始める)
この季節は鳥たちの巣作りの時季でもあり、普段よく見かける雀も忙しい時期のようです。
ただ、中国版では、雀ではなく、「燕が南からやってくる」なのです。これでもいいように思うのですが、江戸時代は少し様子が違ったのでしょうか??(笑)

それと、
 明日、325日は次候、「桜始めて開く」(桜が咲き始める)
正しく、タイムリーですね。各地で少しずつ違い、北日本はまだまだこれからですが、お江戸や上方はもう「お花見」の準備で大変・・?
私は関西では「吉野山の千本桜」が大好きなんですが、こちらもまだまだ…です。
ゆっくりゆっくりと山を登って行く桜の開花が気づけば全山を桜色の埋め尽くす…とても素敵です。

ということで、いろんなことが動く春です。
少し息継ぎの時にでもこの「七十二候」を思い出してみてください。
最近は既製カレンダーにも載っているものが出てきています。
ただ、私は本業の方では、来年のカレンダーに埋もれる日が近いですが…。

2013年3月5日火曜日

啓蟄(けいちつ)


今日平成25年3月5日は啓蟄(けいちつ)二十四節気の第3番目です。
大地が温まり、冬眠をしていた虫が地上に出てくるころ。
「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり」
「啓」には「開放する、夜が明ける」、「蟄」は「冬ごもりで隠れる。閉じこもる」という意味があります。
松を害虫から守るために菰(こも)巻をしていた松の幹の菰をはずす時期でもあり、
う~ん、春ですね・・。

遠くの空には春霞と思いきや、大気の汚れ?と季節感のない話は置いといて…。
柳の芽が吹き、ふきのとうの花が咲き、八百屋さんの店先には山菜や菜の花が並びます。さっそく、大好きな菜の花の辛し和えでも作ろうかな・・。

ただ、まだまだ寒い日もあり、春雨が降り、春雷が響き、だんだんと気温が上がってくる時季でもあります。

奈良県の東大寺二月堂では「お水取り」行事(東大寺修二会)が東大寺二月堂で先週末から始まっています。古く平安時代以前?から続く行事で、無病息災を祈り、2週間、松明とともに夜間の業が行われます。
関西ではこれが終われば、本格的な「春」となり、各地から桜便りが届く頃となります。

桜といえば、つい先日の桃の節句(33)も、古く宮中に続く行事ですね。
この「節句」という節目を表す日は縁起の良い奇数を重ねる「節供」といい、今は五節供が残っています。
1月7日(七草) 3月3日(桃) 5月5日(菖蒲) 7月7日(七夕・竹、笹) 9月9日(菊)です。
もちろん元々は旧暦ですが、今は新暦でお祝いをしますよね。
すると、この新暦になって不思議なことがあるんです。
真ん中の3節句 3/3 5/5 7/7 は毎年必ず同じ曜日になります。
ちなみに今年は日曜日!!嘘だと思ったら、目の前のカレンダーをめくってみてくださいね。() ほら、間違ってないでしょ!?
今年はゆっくり節句を楽しんでくださいね。

さて、各地日毎、春に近づいています。
暦では出てこない「花粉が飛び交う」季節です。お大事になさってくださいね。

このブログも次の節気(春分)で丸1年となります。次にお目にかかる時からは、暦にまつわる内容ももうすこし膨らませながら、また次の1年と進んでゆきたいと思います。
よろしくお付き合いください。