2012年12月21日金曜日

冬至(とうじ)



今日12月21日は二十四節気の第22。今年最後の節気です。

「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」
北半球では太陽の南中高度が最も低く、一年の間で昼が最も短く夜が最も長くなる日。
ということは、これからどんどん春に向かっていくということですね。
ただ、朝が一番遅くて、夜が一番早くやってくるというのは、天文学的に同じ日にはならず、このあたりが日照時間が一番短いというくらいの日となります。
こういう「このへんで…」や「こんなもんで…」という曖昧さも「暦」のよさと思ってください。

冬至あたりは日本の暦だけではなく、世界各地で太陽の力が最も弱まった日(冬至)を終わったことを祝う祭りもあり、クリスマスの起源は古代ヨーロッパでのこの冬至祭とも言われています。

私たちの身近では、冷え込みが厳しくなる暗い雰囲気の「冬至」にはいろんな風習があり、代表的なのは、「柚子風呂」でしょうか。
江戸の銭湯から始まったと言われていますが、柚子は保温効果や保湿効果が高いので、風邪をひかず過ごせると言われています。
でも「冬至」と合わせるわけは
冬至(とうじ)=湯治(とうじ)と引っかけ、無病を祈り、
年越しの出費のかさむ頃に柚子(柚子)が効く=融通(ゆうずう)が利く、と引っかけたり・・・。
とダジャレかららしいですよ。真相はよくわかりませんが…。
 55日に「菖蒲湯」に入るのも、「子供が勝負強くなりますように」という、同じような「願かけ」からのようですね。
日本人はこういう言葉遊びが好きですね。
今夜は柚子を浮かべて、いい香りに包まれながら、湯気のむこうに、「宝くじ」が当たる風景でも想像してみてください。(笑)
私は待ちきれず2日も前に「柚子風呂」に入ってしまいましたが、今夜も夢見つつ、入ろっ…。

また冬至は日が一番短い日から、どんどん長くなってくることから、一年の終わりで、新たなスタートとも言われ、「一陽来福」とも言います。

さて、言葉通り、私たちにも新しい年に向け、「福」が来ますようにと、行く年を感謝、反省し、来る年に願いをかけて祈りつつ、過ごしたいものです。
心と共に、お気に入りの新しいカレンダーも飾り替えてくださいね。

2012年12月7日金曜日

大雪(たいせつ)



今日12月7日は二十四節気の第21番目の「大雪」。
「だいせつ」ではなく「たいせつ」と読みます。
雪が激しく降り始め、平野部でも降り積ったり、霜柱を踏むことも。
「雪いよいよ降り重ねる折からなれば也」
さすが、大阪も今日一日冷え冷えでした。

鰤(ぶり)などの冬の魚の漁が盛んになり、熊が冬眠に入り、南天の実が赤く色付くころ、と言われますが、最近は暖冬の影響や山の食糧不足で、熊はなかなか冬眠できず、山から下りてきて畑を荒らすのも、自然の摂理ではないわけですね。
冬の魚は脂がのり、「肝」や「白子」などほんと美味しい季節!!(これは暦に何の関係もない、個人趣向…)
そろそろ北の方面では根雪になる雪が降り始め、本格的な冬の到来です。ウィンタースポーツ愛好者はじっとしていられない季節ですね。あちこちスキー場開きのニュースが入ってきます。

12月も半ばとなれば、熊だけではなく他の動物、植物、人間までが、活動をやめ、こもるようなります。ただ、これは時が止まるのではなく、木々は花芽をつけ、動物たちはエネルギーを貯め込みます。
さて、人間は何を貯め込むんでしょうね…。お酒と脂肪かも…()
そうやっている様子を「冬籠り」という言葉で表現します。
長いつらい冬は暖かくなる春のぬくもりを思い想像させるという意味で、この「冬籠り」という言葉が春の枕詞になっている理由かもしれません。

またこの「大雪」あたりから、昔はお正月の準備に取り掛かったと言われています。いわゆる「正月事始め」です。
今は、バタバタ年末に慌てて準備をしたり、もうそんなこともしなくなったわ…の方もおられると思いますが、一年の豊穣や平和を御守り下さる年神様をお迎えする準備は余裕を持って早めに始められたようです。
年末の大掃除「すす払い」を始めるのも、この大雪付近で13日。家を清め、年神様をお迎えする大事な行事とされていました。京都の花街あたりでは鏡餅を持って目上の人への挨拶まわりも行われます。
ほんと、心に余裕をもって師走を過ごしたいものです。
私の仕事もぼちぼち終盤。何事もなく、終わり良ければにしたいものです。来週あたりから、私も挨拶まわりを少し始めます。