2013年11月22日金曜日

 「小雪」 11/22~12/6頃 七十二候 初候・次候


 寒くなりましたね。今日は小春日和でしたが、自転車通勤の私はぼちぼち覆面スタイルにならないと…(笑)

「小雪(しょうせつ)」雪の便りが届く頃。と言っても、まだまだ本格的冬の到来ではありません。次に控える「大雪」までは、まずは「小雪」程度ってことでしょうか。
ただ、日差しも弱まり、紅葉も終盤。色付いた葉が散り始め、暖房器具を急ぎ出したり、お歳暮の準備にとりかかるのもこの頃から。
最近は早割などと気分も乗らない頃からお歳暮選びが始まりますね…。季節感って大事だと思うのですが…。

また、1123日は「新嘗祭(にいなめさい)」で、
新穀の収穫を感謝するお祭りで、今も一部の神社では祭典が行われています。この時期に収穫される一期作の穀物を食すことを「新嘗」と呼ばれています。すでに新米は頂きましたが、今は「勤労感謝」となったこの日ですが、感謝して生かしていただくという心が根付いている日なのでしょうね。

さて、この時季の七十二候はあまり普段気付かない時候のような気がします。

初候(1122日~1126日)は
五十八候 「虹蔵不見(にじ かくれてみえず)」
 日差しが弱まると、夏から秋にかけては雨上がりなどに見えていた虹が見えにくくなります。見えてもぼんやりとすぐに消えてしまいます。やはり虹は夏空が似合いますね。
二十四節気の「清明」の末侯に「虹始見(にじはじめてあらわる)」という候があったのを覚えておられますか。これと対の候となっています。

次の候は月末からとうとう師走になると、
1127日~12 1
次候      五十九候「朔風葉を払う(きたかぜ このはをはらう)」
冷たい北風が木の葉を散らす頃。
「朔(さく)」という字は、「一」や「最初から始まる」という意味なので、方角の「北」となり、「朔風=北風」となったのでしょうね。

日々、北風が強くなり、木々の葉がどんどんと落とされていきます。この冬の景色はただ、寒々とした枯れた景色ですね。
でもこの不完全となってしまった木々に「美」を見出し、「枯山水」のお庭が愛でたり、ひいては「わび、さび」につながっていくような気がします。「無」から何かを見出すことで、その季節を楽しむ。古来から日本人は心から四季を愛していると思うところです。

この節気にはもちろん末候があるのですが、次回のブログで書かせていただきたいと思います。次回は12月3日「カレンダーの日」のお話もしないといけないので。

あっという間に、いい秋の季節が流れ、冬となります。

私の仕事もだいぶ落ち着いてきました。後は、来年のカレンダーを待ってくださっているエンドユーザー様にちゃんと届くことを祈っています。

2013年11月8日金曜日

立冬 11/7~11/21 七十二候 初候・次候・末候

冬の気始めて立つ頃となりました。
まさしく、冬の始まりを意味します。
「立」には新しくなるという意味があり、立春、立夏、立秋、立冬を、四立(しりゅう)といい、季節の大きな変わり目を言います。
朝夕がぐっと冷えこみ、陽射しも弱まり、冬が近いことを感じる頃。木枯らし1号が吹いたり、北の地域では、平野部でも初雪となる頃でしょうか。

さて、この時季の七十二候には寒い冬に咲く花が登場です。
11 7日~1111日 初候
五十五候 「山茶始めて開く(つばき はじめてひらく)」
なぜ、つばき??と思われるかもしれませんが、この山茶(つばき)とは、「椿」のことではなく、山茶花(さざんか)を指しているそうです。
パッと見た感じは見分けが難しいですが、山茶花は冬の花、椿は春の花といわれることもありますね。たしかに、つぼみがふくらんできています。

寒さも厳しくなり始める頃、
1112日~1116日 次候
五十六候 「地始めて凍る(ち はじめてこおる)
大地が凍り始め、土が堅く凍てついた朝を迎えるという日々がやってきます。
さぁ、本格的に冬支度をしないと…。空気の冷え込みが一段と厳しくなり、「頬を刺すような・・」といった表現がぴったり。

この頃、「こおる」という言葉をよく耳にします。
川が凍る。滝が凍る。波も凍る。月まで凍る・・・などなど聞くだけで、ゾクッと震えてしまいそうな響きです。ただ、水が凍る時は「氷る」って書くんですよね…(常用外かもしれませんが…(笑)

11月15日は「七五三」。直接暦とは関係ないのですが、江戸時代の三代将軍徳川家光の頃から定着した伝統行事。なぜ、この日なのかというと、その当時の暦の中で、一年で一番縁起のいい日がこの日だったと言われています。当時、「暦」はほんとに生活の一部というかかなりの部分をしていていたようですから。
男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳の成長を祝って、神社に詣でる行事ですね。私は神社に連れて行ってもらった記憶(と言っても写真です。派手な着物に、頭に重そうな飾りをつけて、千歳飴を手に、なぜか運動靴でした。(笑))がありますが、お寺詣でのところもあると聞いたことがありますが、各地いかがなのでしょうか。

「立冬」の最後に、また冬の花が七十二候に出てきます。
1117日~1121日 末候
五十七候 「金盞さく(きんせんか さく)」
キンセンカって、こんな時期に咲く??と思ったら、ここでいう「きんせんか」とは、「水仙」のことなんですよ。初候の、椿=山茶花と同様、花が違います。

水仙は水さえあれば枯れないから、仙人のようだということで、「水仙」だとか…??
確かに、花瓶に入れた切り花の水仙もとても長持ちしますね。
でも、水仙って今頃咲く??って言われそうです。だって、国内で早いところでも12月初旬しか咲かないのに…。と思われるでしょうが、この12月は、旧暦の11月に当たるので、この立冬の末候あたりで正解なのです。
よく考えないと、旧暦、新暦、お花見シーズンがごちゃごちゃっとしますよね。

まぁ、自然相手ですから、条件が揃えば、ちゃんと咲いてきますから。ご心配なく。
この季節のいいお天気、良い陽射しを「小春日和」といいますが、「忘れ花」や「二度咲」と言って、条件が揃いすぎて、「もう春が来た」と勘違いして咲いてしまう花もありますね…。

と、目で感じることの多い冬の始めですが、「食」もその寒さがありがたくなります。
霜の降りた畑で採れた葉物に歯ごたえが出たり、栄養分も凝縮され、甘くおいしくなりますね。
「寒締め」のほうれん草やシャキシャキハリハリの水菜やいい香りを放つ菊菜(春菊)など…「お鍋」がいいなぁ…。
さて、うちの仕事もあと少し。背筋が凍りつくようなトラブルやクレームが起こらぬよう、社内の管理を徹底するべく、背筋をシャキッと伸ばさないと。