2012年11月23日金曜日

小雪(しょうせつ)


あ~~ここんとこ毎回、1日遅れの暦話となっている…。(涙)

昨日11月22日 小雪は、二十四節気の第20番。
初代ハイボールお姉さまの「こゆき」さんではありませんよ。「しょうせつ」と読んでくださいね。

わずかながら雪が降り始めるころ。
「冷ゆるが故に雨も雪と也てくだるが故也」
北国から雪の便りが届く頃ですが、まだまだ本格的冬にはなりません。
雪が僅かながらということから、「小雪」と言われるとの説もあります。
気象庁では、「小雪」(こゆき)という用語は1時間に1ミリにも満たない雪のことをいうので、
ほんとに降ったか降らなかったか…といった表現のため、雪深い北日本の方では、「小雪」(こゆき)という表現は使わないようですね。

今年はすでに、北日本からは雪の便りが届き、「暦」より一足早い冬の到来でしたが・・。
日々、陽射しが弱くなり、紅葉が落ち葉となり、少し遅く色づく銀杏や柑橘類は黄色く色づいていきます。
大阪のメインストリート御堂筋の銀杏並木はぼちぼち緑色より黄色が目立ち始め、もう少しでお天気のいい日には道の両脇が黄金色に輝き、とてもきれいですよ。
次第に冷え込みが厳しくなり、年末ももうすぐそこに、そろそろ、お歳暮や年賀状の準備をする目安となる日です。
平安の時代から、この季節に感じる日本人独特の美的感覚である、なんとなくしみじみとした哀感を「もののあはれ」と言い、日本人は春の「桜」同様、秋の「落葉」にも、「もののあはれ」を感じてきました。
赤色や黄色に燃え、やがては舞い落ちる。一瞬の輝きとなんとも言えないはかなさを人生に重ね合わせ、少し物悲しい季節とも言われています。
今の私はその物悲しさを感じる余裕もなく、日々過ごしておりますが…。

また、今日23日は今の祝日名は「勤労感謝の日」ですが、その昔は「新嘗祭」(にいなさい)と言われていました。
秋の豊かな実りをもたらせた神への感謝を忘れず、最も大切にしていた祭事の一つ。この神事はその年の収穫を天皇が神々にお供えし、自らも食し感謝するもので、その儀式後初めて皆が新米を頂いたとも言われています。
戦後、この日が「勤労感謝の日」となったのですが、根底に流れている「自然や労働への感謝」という気持ちは今も変わらぬものとなっています。

今年もあと1か月余り。私の仕事は最後の追い込みに追われていますが、新しい「暦」を待ってくださる方々に、焦らず、確実にいいものをお届けしたい、そうできることに感謝して、今日もお仕事でした。

2012年11月8日木曜日

立冬(りっとう)


また1日遅れてしまいました…。暦は日々動いているのに、忙しいとはいえ、失態です…。

「立冬」は昨日117日の暦です。二十四節気の第19番目。
初めて冬の気配が現われ、冬が始まる日。朝夕冷えみ、日中の陽射しも弱まってきます。
「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」
この日から立春(平成25年は24日)の前日までが、「冬」となります。
たしかに、昨日や今朝は風が冷たく冬のいいお天気って朝でしたね。さすがに大阪では霜が降りたりはないのですが、
昨夜は出かける用事があるから、冬の初めに着る赤いトレンチコートの洗濯タグを外したり、ちょっと慌ただしい朝でした。

「立」には新しい季節になるという意味があり、「立春」、「立夏」、「立秋」とあわせて「四立」(しりゅう)といいます。

さて、「小春日和」ってよく耳にする言葉ですが、この頃に使います。
空気は冷え込んでいても、陽差しがポカポカとなる日がありますよね。
そんな日は春の陽気に似ていることから、「小春日和」と呼ばれています。小春日和の中、公園で日向ぼっこ…なんていいです。
この「日向ぼっこ」は、「日向ぼこり」という言葉から変化したもので、「ぼこり」は、暖かくほっとするという意味の「ほっこり」から来ているとか。
こんな日は太陽の光を求めて、三毛猫ちゃんみたいに「日向ぼっこ」ってしたいですね。
(人間様はなかなかゆっくりする時間がないのが悲しいですけどね。)

「日向ぼっこ」のこの季節、乾燥した空気がピンと冷え、春の陽差しのような日は「天日干し」にも最適。生のお魚を天日に干すことでキュッとうま味や風合いが増し、保存食になります。吊るし柿もこの季節ですね。
これからの寒い夜には干物をあてに、熱燗なんていいですよね…??(これも立冬の行事?

また、この頃は七五三の季節でもありますね。
私も幼少の頃、派手な着物をきせてもらい、頭にお花をつけ、なぜか運動靴姿で、千歳飴を持った色褪せた写真があります。(笑)
子どもの健やかな成長を願うため、晴れ着を着て神社に詣でる風習で、武家社会の子供が成長するときの儀式に由来しています。
幼児の死亡率が高かった頃は「七つまでは神のうち」と、七歳を越えて初めて人間の世界に入れるという考えがあるとか。七五三は、七歳まで無事に生きてこられた子どもの成長を神様に感謝するという意味もあるようですね。
この立冬の頃は、秋の実りを神様に感謝する頃でもあるので、それに合わせて七五三も行われたということです。

さぁ、各地紅葉も最終戦、晩秋から初冬を迎え、散策をしたり、いい季節です。
街では気の早いおせち料理や冷凍保存できるおせち材料が売り出されています。とはいえ、私の家業はこの季節が正念場。
インフルエンザの予防接種も受けたし、いい年末、年明けが迎えられるよう、もうひと頑張り!!!