2012年12月21日金曜日

冬至(とうじ)



今日12月21日は二十四節気の第22。今年最後の節気です。

「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」
北半球では太陽の南中高度が最も低く、一年の間で昼が最も短く夜が最も長くなる日。
ということは、これからどんどん春に向かっていくということですね。
ただ、朝が一番遅くて、夜が一番早くやってくるというのは、天文学的に同じ日にはならず、このあたりが日照時間が一番短いというくらいの日となります。
こういう「このへんで…」や「こんなもんで…」という曖昧さも「暦」のよさと思ってください。

冬至あたりは日本の暦だけではなく、世界各地で太陽の力が最も弱まった日(冬至)を終わったことを祝う祭りもあり、クリスマスの起源は古代ヨーロッパでのこの冬至祭とも言われています。

私たちの身近では、冷え込みが厳しくなる暗い雰囲気の「冬至」にはいろんな風習があり、代表的なのは、「柚子風呂」でしょうか。
江戸の銭湯から始まったと言われていますが、柚子は保温効果や保湿効果が高いので、風邪をひかず過ごせると言われています。
でも「冬至」と合わせるわけは
冬至(とうじ)=湯治(とうじ)と引っかけ、無病を祈り、
年越しの出費のかさむ頃に柚子(柚子)が効く=融通(ゆうずう)が利く、と引っかけたり・・・。
とダジャレかららしいですよ。真相はよくわかりませんが…。
 55日に「菖蒲湯」に入るのも、「子供が勝負強くなりますように」という、同じような「願かけ」からのようですね。
日本人はこういう言葉遊びが好きですね。
今夜は柚子を浮かべて、いい香りに包まれながら、湯気のむこうに、「宝くじ」が当たる風景でも想像してみてください。(笑)
私は待ちきれず2日も前に「柚子風呂」に入ってしまいましたが、今夜も夢見つつ、入ろっ…。

また冬至は日が一番短い日から、どんどん長くなってくることから、一年の終わりで、新たなスタートとも言われ、「一陽来福」とも言います。

さて、言葉通り、私たちにも新しい年に向け、「福」が来ますようにと、行く年を感謝、反省し、来る年に願いをかけて祈りつつ、過ごしたいものです。
心と共に、お気に入りの新しいカレンダーも飾り替えてくださいね。

2012年12月7日金曜日

大雪(たいせつ)



今日12月7日は二十四節気の第21番目の「大雪」。
「だいせつ」ではなく「たいせつ」と読みます。
雪が激しく降り始め、平野部でも降り積ったり、霜柱を踏むことも。
「雪いよいよ降り重ねる折からなれば也」
さすが、大阪も今日一日冷え冷えでした。

鰤(ぶり)などの冬の魚の漁が盛んになり、熊が冬眠に入り、南天の実が赤く色付くころ、と言われますが、最近は暖冬の影響や山の食糧不足で、熊はなかなか冬眠できず、山から下りてきて畑を荒らすのも、自然の摂理ではないわけですね。
冬の魚は脂がのり、「肝」や「白子」などほんと美味しい季節!!(これは暦に何の関係もない、個人趣向…)
そろそろ北の方面では根雪になる雪が降り始め、本格的な冬の到来です。ウィンタースポーツ愛好者はじっとしていられない季節ですね。あちこちスキー場開きのニュースが入ってきます。

12月も半ばとなれば、熊だけではなく他の動物、植物、人間までが、活動をやめ、こもるようなります。ただ、これは時が止まるのではなく、木々は花芽をつけ、動物たちはエネルギーを貯め込みます。
さて、人間は何を貯め込むんでしょうね…。お酒と脂肪かも…()
そうやっている様子を「冬籠り」という言葉で表現します。
長いつらい冬は暖かくなる春のぬくもりを思い想像させるという意味で、この「冬籠り」という言葉が春の枕詞になっている理由かもしれません。

またこの「大雪」あたりから、昔はお正月の準備に取り掛かったと言われています。いわゆる「正月事始め」です。
今は、バタバタ年末に慌てて準備をしたり、もうそんなこともしなくなったわ…の方もおられると思いますが、一年の豊穣や平和を御守り下さる年神様をお迎えする準備は余裕を持って早めに始められたようです。
年末の大掃除「すす払い」を始めるのも、この大雪付近で13日。家を清め、年神様をお迎えする大事な行事とされていました。京都の花街あたりでは鏡餅を持って目上の人への挨拶まわりも行われます。
ほんと、心に余裕をもって師走を過ごしたいものです。
私の仕事もぼちぼち終盤。何事もなく、終わり良ければにしたいものです。来週あたりから、私も挨拶まわりを少し始めます。


2012年11月23日金曜日

小雪(しょうせつ)


あ~~ここんとこ毎回、1日遅れの暦話となっている…。(涙)

昨日11月22日 小雪は、二十四節気の第20番。
初代ハイボールお姉さまの「こゆき」さんではありませんよ。「しょうせつ」と読んでくださいね。

わずかながら雪が降り始めるころ。
「冷ゆるが故に雨も雪と也てくだるが故也」
北国から雪の便りが届く頃ですが、まだまだ本格的冬にはなりません。
雪が僅かながらということから、「小雪」と言われるとの説もあります。
気象庁では、「小雪」(こゆき)という用語は1時間に1ミリにも満たない雪のことをいうので、
ほんとに降ったか降らなかったか…といった表現のため、雪深い北日本の方では、「小雪」(こゆき)という表現は使わないようですね。

今年はすでに、北日本からは雪の便りが届き、「暦」より一足早い冬の到来でしたが・・。
日々、陽射しが弱くなり、紅葉が落ち葉となり、少し遅く色づく銀杏や柑橘類は黄色く色づいていきます。
大阪のメインストリート御堂筋の銀杏並木はぼちぼち緑色より黄色が目立ち始め、もう少しでお天気のいい日には道の両脇が黄金色に輝き、とてもきれいですよ。
次第に冷え込みが厳しくなり、年末ももうすぐそこに、そろそろ、お歳暮や年賀状の準備をする目安となる日です。
平安の時代から、この季節に感じる日本人独特の美的感覚である、なんとなくしみじみとした哀感を「もののあはれ」と言い、日本人は春の「桜」同様、秋の「落葉」にも、「もののあはれ」を感じてきました。
赤色や黄色に燃え、やがては舞い落ちる。一瞬の輝きとなんとも言えないはかなさを人生に重ね合わせ、少し物悲しい季節とも言われています。
今の私はその物悲しさを感じる余裕もなく、日々過ごしておりますが…。

また、今日23日は今の祝日名は「勤労感謝の日」ですが、その昔は「新嘗祭」(にいなさい)と言われていました。
秋の豊かな実りをもたらせた神への感謝を忘れず、最も大切にしていた祭事の一つ。この神事はその年の収穫を天皇が神々にお供えし、自らも食し感謝するもので、その儀式後初めて皆が新米を頂いたとも言われています。
戦後、この日が「勤労感謝の日」となったのですが、根底に流れている「自然や労働への感謝」という気持ちは今も変わらぬものとなっています。

今年もあと1か月余り。私の仕事は最後の追い込みに追われていますが、新しい「暦」を待ってくださる方々に、焦らず、確実にいいものをお届けしたい、そうできることに感謝して、今日もお仕事でした。

2012年11月8日木曜日

立冬(りっとう)


また1日遅れてしまいました…。暦は日々動いているのに、忙しいとはいえ、失態です…。

「立冬」は昨日117日の暦です。二十四節気の第19番目。
初めて冬の気配が現われ、冬が始まる日。朝夕冷えみ、日中の陽射しも弱まってきます。
「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」
この日から立春(平成25年は24日)の前日までが、「冬」となります。
たしかに、昨日や今朝は風が冷たく冬のいいお天気って朝でしたね。さすがに大阪では霜が降りたりはないのですが、
昨夜は出かける用事があるから、冬の初めに着る赤いトレンチコートの洗濯タグを外したり、ちょっと慌ただしい朝でした。

「立」には新しい季節になるという意味があり、「立春」、「立夏」、「立秋」とあわせて「四立」(しりゅう)といいます。

さて、「小春日和」ってよく耳にする言葉ですが、この頃に使います。
空気は冷え込んでいても、陽差しがポカポカとなる日がありますよね。
そんな日は春の陽気に似ていることから、「小春日和」と呼ばれています。小春日和の中、公園で日向ぼっこ…なんていいです。
この「日向ぼっこ」は、「日向ぼこり」という言葉から変化したもので、「ぼこり」は、暖かくほっとするという意味の「ほっこり」から来ているとか。
こんな日は太陽の光を求めて、三毛猫ちゃんみたいに「日向ぼっこ」ってしたいですね。
(人間様はなかなかゆっくりする時間がないのが悲しいですけどね。)

「日向ぼっこ」のこの季節、乾燥した空気がピンと冷え、春の陽差しのような日は「天日干し」にも最適。生のお魚を天日に干すことでキュッとうま味や風合いが増し、保存食になります。吊るし柿もこの季節ですね。
これからの寒い夜には干物をあてに、熱燗なんていいですよね…??(これも立冬の行事?

また、この頃は七五三の季節でもありますね。
私も幼少の頃、派手な着物をきせてもらい、頭にお花をつけ、なぜか運動靴姿で、千歳飴を持った色褪せた写真があります。(笑)
子どもの健やかな成長を願うため、晴れ着を着て神社に詣でる風習で、武家社会の子供が成長するときの儀式に由来しています。
幼児の死亡率が高かった頃は「七つまでは神のうち」と、七歳を越えて初めて人間の世界に入れるという考えがあるとか。七五三は、七歳まで無事に生きてこられた子どもの成長を神様に感謝するという意味もあるようですね。
この立冬の頃は、秋の実りを神様に感謝する頃でもあるので、それに合わせて七五三も行われたということです。

さぁ、各地紅葉も最終戦、晩秋から初冬を迎え、散策をしたり、いい季節です。
街では気の早いおせち料理や冷凍保存できるおせち材料が売り出されています。とはいえ、私の家業はこの季節が正念場。
インフルエンザの予防接種も受けたし、いい年末、年明けが迎えられるよう、もうひと頑張り!!!

2012年10月24日水曜日

霜降 (そうこう)


昨日1023日は霜降(そうこう)。二十四節気の第18番目。
「露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也」

露が冷気によって霜となって降り始め、楓やつたなどの紅葉が始まります。深秋です。
そろそろ秋気が去り始め、寒冷を覚えること。関西ではまだまだ霜が降りる気配はありませんが、北の方では、初雪も降ってしまいましたから、もう始まっていますね。

天気予報で、この頃になると、「木枯らし1番」という表現を耳にすると思いますが、この日から立冬(今年は127日)までの間に吹く寒い北風を「木枯らし」と呼びます。

冬が近づく冷え込んだ空気の中、紅葉が一掃深みを増してきます。
昔から紅葉を眺めて楽しむ風習があり、「紅葉狩り」と言います。
「狩り」は本来、鳥や動物を捕まえるという意味で使用されるのですが、平安時代、狩りをしなくなった貴族たちが紅葉を求め、野山を周り、愛でる姿が狩りに似ていたことから、「紅葉狩り」というようになったらしいです。
先月の「お月見」しかり、貴族文化から始まった「美しいものを愛でながら、酒を酌み交わし、歌を詠む。」という日本文化の真髄のようにも思います。

ただ、いい季節は短く、落葉樹は葉を落とし、山々も冬を迎えるための冬支度がすぐ始まります。
私たちも衣替えをして、暖房器具を揃え、お鍋を出して、そろそろ冬支度を始めないとね。
冬に向け、美味しい食べ物も増えてきますからね。

ただ、悲しいかな、私は生まれてからほんとにゆっくり「紅葉狩り」も行ったことがありません。気が付けば、木枯らしも吹き終わり、寒い冬真只中にやっと「正気」に戻ります。(笑)
家業とはいえ、この季節は来年(巳歳)のカレンダーの最終製造に追われ、また再来年(午(うま)歳)の暦を手にしながら、新しい商品の企画を考えています。
平成24年やの25年、26年が頭の中を飛び交い、混乱しています。
とはいえ、結構好きな季節かもしれません…。

風邪などひかないよう、短いいい季節をそれぞれのライフスタイルの中で、楽しみましょ。

2012年10月10日水曜日

寒露(かんろ)



二十四節気の第17
今年は10月8日でした。つまり二日も前…。
こうやって季節の流れを書き綴っているのに、タイムリーじゃないって…よくない!!
このところ仕事が繁忙期に入り、ちょっと余裕がないのです…。なんて言い訳も良くないですが。

さて、気を取り直し、「寒露」とは言葉通り、が冷気によって凍りそうになる頃で、などのの渡りが渡ってきます。秋が深まり、の花が咲き、山は少しずつ紅葉の準備が始まります。秋の虫達が鳴き止むようになります。

「陰寒の気に合って露結び凝らんとすれば也」。

稲刈りも終盤となり、各地から新米が届く頃。
炊き立てのぴかっと光ったご飯を頂く、これも日本人のこの季節ならではの贅沢の極みでしょうか・・。

といっても、今年は残暑が厳しく長く、未だに、昼間は25度前後(関西圏は・・)まだまだ日焼けしそうな日差しですが、さすがに朝晩の空気はかなりひんやり感じられるようになりました。
背過ぎがピンと張るような空気感は夏のなまり切った体を起こしてくれそうです。

空気が透き通るので、夜空を見上げると、澄んだ星空が臨めるのも、この季節ならではです。
明るい大阪の夜空でも、星がきれいに見える季節となります。

二十四節気は夏の頃は「覚悟」を感じるような言葉が並び、秋になると、それが「安堵」を感じるようになります。言葉が持つパワーなのでしょうか。

私は秋生まれなので、この季節は好きなのですが、今の仕事はそのいい季節を感じる暇がなくなります。
ただ、「暦」を正しく伝える仕事に従事している以上、たとえこの季節でも、移り変わりを五感で感じたいものです。

残業からの帰り道の空気が日々冷え込んでいく中、ふとそう思います。

2012年9月29日土曜日

十五夜・中秋の名月


明日9月30日の夜の月を「中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)」と言う。
旧暦8月15日の月(十五夜)が満月となり、澄んだ秋の夜空で最も美しい満月とされています。
そのせいか、月が雲に隠れて見えなくなってしまう「無月(むげつ)」や、雨が降ることを「雨月(うげつ)」といいますが、これは悪い表現ではなく、月は見えないが、なんとなくほんのり明るい風情を表現しています。また、前後の夜を「待宵(まつよい)」や「十六夜(いざよい)」と呼び、日本人がいかに「月」を愛しているかがよくわかりますよね。
都の平安貴族たちは舟遊びをしながら、歌を詠むという優雅な遊びをしていたようですが、月を直接見ず、水面に揺れる月を楽しんだり、盃に月を映し出して飲み干したりと、粋な遊び心が憎らしい・・。
今は、月が見えるところにすすきを飾って月見団子・里芋・枝豆・栗などを盛り、御酒を供えるのが一般的。里芋を供えるのは、この季節に収穫されるためで、日本人の季節感と農事の豊作を祈ることが深く結びついていることを感じさせてくれます。
もちろん十五夜の月を鑑賞する慣習は中国からの伝来なので、中国は祝日で、「月餅」をいただく習慣があります。私はこの時期に上海で十五夜の月餅を頂いたことがありますが、どうも口に合わず…。(ごめんなさい。)
やはり、シンプルにお月見団子が好き!
また、中秋の名月は古くからその美しさが愛でられており、古都では紅絹(もみ)の小裂(こぎれ)で糠袋(ぬかぶくろ)を縫う習わしがあるらしい。月明かりを頼りに縫うと、裁縫が上達すると言い伝えられていたとか。今も、紅絹の糠袋での洗顔は肌が美しくなると、重宝されているようですね。いつの時代も女性たちは、完璧な月に様々な祈りを込めていたのかもしれません。
さて、明日の夜は…本州は今のままで行くと台風の上陸、直撃コース。満月を愛で・・・とはいかないようですが、「無月」や「雨月」を楽しみながら、お団子を頬張り、通過を待つこととしましょう…。

2012年9月22日土曜日

秋分の日(しゅうぶんのひ)


平成24年9月22日「秋分」は二十四節気の第16番目。
春分と同様に、秋分では昼夜の長さがほぼ同じになります。
「陰陽の中分なれば也」
しかし、実際には、昼の方が夜よりも少し長いらしいですけど、その辺りは「だいたい…」がいい。
秋分の日は、国立天文台の算出した秋分日を基にして閣議決定され、前年の春に暦要項として告示されます。
「春分の日」同様、天文学に基づいて年ごとに決定される国家の祝日は世界的にみても珍しいですね。
ただ、今年は「9月22日?」って、うちの会社にお問い合わせを頂くこともよくあります。というもの、「秋分の日は23日。」って思い込んでいませんでしたか?
実は、116年ぶりに22日が「秋分の日」となったようで、今生きている日本人は誰一人9月22日の「秋分の日」を体験していないのですから、不思議に思っても仕方ない話しですね。
ちなみに、これから30年くらいは閏年(夏季オリンピック年)が9月22日、それ以外の歳が9月23日となるらしいです…。難しい計算の結果なのだろうが、きちっと変化するものだ…。
余談ですが、その先には24日という年も現れるようで、ぜひ皆さん、長生きしてくださいね…(笑)
これも、自然のなせる技。暦と算術の結果です。

また、自然信仰から生まれた祖先供養の日でもあります。
その昔は春分の頃に豊作を祈り、秋分の頃に豊作を祝う自然信仰がありました。その後、仏教の浸透とともに秋分は「秋の彼岸」として祖先を供養する意味を持ち始めたとも言われています。
明治時代には秋分の日を「秋季皇霊祭」と定め、宮中において祖先をまつる日となった事がきっかけで、一般市民の間でもそのように定着してきたとも。
結果、戦後に広い意味で「祖先を敬い、亡くなった人を忍ぶ日」として国民の祝日に制定された節気でもあります。

春も秋もそうですが、秋分(春分)3日前の日を「彼岸の入り」、3日後を「彼岸の明け」、その7日間を「彼岸」、その真ん中である秋分・春分を「彼岸の中日」と言います。この7日間はうちの地元の「四天王寺さん」にも多くの参拝客と出店が並び、大変にぎわいます。
この「彼岸」は元々仏教用語で「亡くなった先祖達の霊が住む世界」のことを意味し、そこから、お彼岸に「お墓参り」へ行くという習慣もできたようですね。

さて、暑さ寒さも彼岸までとはよく言ったもの。急に朝夕が過ごしやすくなってきました。
各地で、研修やセミナーなどの勉強系や展覧会や音楽会などの芸術文化系の催しが盛んとなります。
少し気持ちに余裕を持って、勉学に励んでみようかな…。
まずは、ご先祖様にお知恵を拝借しに、「お墓参り」に行き、神頼みも忘れず「三輪さん」へ、その帰りに、同じ方面にあるうちの工場に立ち寄って…。
カレンダー屋さんは繁忙期で、工場は休日出勤をしてくれているからね。
あ〜〜、全然文化的になれないなぁ…。

2012年9月7日金曜日

白露(はくろ)


二十四節気の第15番目。2012年は9月7日
「白露」とは、秋の本格的到来を言います。大気が冷え、草花に白い朝露がつくようになる頃。太陽がだんだんと離れていくため、空も高くなってきます。
「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也」
ただ、「露」には色はありませんが、なぜ「白」というのでしょう。日本人は「白」から想像する季節は雪=冬となりますが、お隣、中国では「白」は秋の色とされています。そのため、「白い露」となり、「白露」と呼ばれるのでしょうか。      
それにしても今年は、暦の上では、もう「秋」なのに、世間ではまだまだ残暑が続き、連日スコールのような豪雨が通り抜けています。前回の節気「処暑」の時にも同じようなことを書いているので、この半月、ほとんど季節が動いていないみたいです。
ほんとに亜熱帯気候と言われても仕方がないようなちょっと「夏を惜しむ過ぎる」晩夏となっています。
でも、時節は正直で、朝露が降り始めます。
露とは夜明け前に気温が下がり、空気中の水蒸気が凝固してできます。この「朝露」が朝日とともに消えてしまうので、昔から「儚いもの」と言われます。秋の季語である「露草」も朝のほんの短い時間しか咲いていないという「儚さ」から「露草」と名付けられたとも・・・。
また、この季節は春同様、「秋の七草」があります。
萩・桔梗・葛・撫子・すすき・おみなえし・藤袴
春の七草はお正月明けにお粥で頂きますが、「天高く馬肥ゆる、食欲の秋」ですが、秋は「食」ではなく愛でる七草となります。どれも、儚そうなものばかりですね。

この日から「仲秋」になり、その期間にある満月が「中秋の名月」。今年は930日です。 
さて・・・うちの仕事はゆっくり月を見上げておれる時期ではなくなってきました。そうならないと困るのですが、こうも残暑厳しいと、やはり「カレンダー」の動きはよくないですね。
年によって変わる残暑や初秋がお商売に関わってくるって、ほんとに「季節労働者」です。(ここ近年はそれだけが理由ではありませんが…涙)

2012年8月23日木曜日

処暑(しょしょ)


今日、8月23日は二十四節気の第14番目の処暑です。
暦の上では、立秋(87日)で暑さがピークとなり、「処暑」とは「暑さが止む」という意味。
「陽気とどまりて、初めて退きやまむとすれば也」
朝夕の風にも気持ち涼しさが混じり、夏の暑さに陰りが見えはじめる頃。
大阪市内ではなかなか見られないですが、とんぼが飛び回るようにもなります。
少し、去る夏を惜しむ声も聞かれそうなのですが、これだけ猛暑が続けば、「惜しむ」とはなかなか言い難く・・・。
秋の果物も豊富になり、まさに『食欲の秋』到来です。夏を惜しむ「鱧」と秋味の代表格の「松茸」を同時に頂けるのもこの季節ならではでしょうか・・。

また、ちょうどこの823日から25日あたりは「地蔵盆」になりますね。
と言っても、これは日本中でということではなさそうですが・・。(近畿圏では盛んと聞いていますが)

大阪市内も、道祖神信仰のあった昔から小さな「地蔵さま」(地蔵菩薩)が街中至る所にひっそりと祀られています。もともと地蔵さまは子供を鬼から救うと信じられ、子供たちの守り仏となったようです。
町内会の方々が、地蔵様を洗い清め、子供の名前の入った提灯を飾り、お供え物をし、夜には、子供たちにお菓子を配ったり、盆踊りをしたり、花火をしたりと、様々な催しがあります。
私も子供の頃には、浴衣を着せてもらい、盆踊りに行き、お菓子をもらいに並び…と懐かしい思い出です。
ただ、最近は町内会の高齢化、少子化が重なり、賑やかさは薄れていますが、今も住人が代わる代わる、家内安全、町内安全を祈願し、お参りに来る姿は今も変わらずこの季節の風物詩です。

さぁ、「暑い!暑い!」とばかりも言っておれず、「秋」目前を楽しみにしましょう。
うちの仕事も少し朝夕が涼しくなってくると、世間もそろそろ「来年のカレンダー」を思い出してくださいます。さぁ、暮れまで忙しくなりますように…。

2012年8月8日水曜日

立秋(りっしゅう)


一日遅れてしまいましたが、二十四節気の第13番目、昨日87日から暦の上では、「秋」。
「小さな秋見つけた」現象が現れてくる頃です。自転車通勤の私ですが、今朝は気持ち風が心地よかったような…。
「初めて秋の気立つがゆゑなれば也」
夏至と秋分の中間で、秋が始まるというより、実は暑さのピークとなります。
「暑中見舞い」が「残暑見舞い」に代わるのもこの日から。
ひと月遅れのお盆を来週に迎える準備や甲子園球場で夏の高校野球が始まったりと、関西は夏の終わりの様子となります。
全国的にはこの日あたりまでに「梅雨明け」がないと、「長梅雨」ということになるとか・・。
ほんとに季節は正直で、姿の見えないセミの鳴き声も、真夏のセミから、「ツクツクボウシ」の声に癒されるようになります。
空が高く感じたり、夏のもくもくとした雲が流れるような秋の雲に少しずつ変わっていきます。まだまだまぶしい昼の空ですが、ふと見上げると、「小さな秋」を見つけられるかもしれません。
また、この夏は、ロンドンオリンピックの熱戦で、寝苦しい夜が寝不足な夜になっておられる方も多いでしょうね。朝晩少しばかり「小さな秋」の気配が始まります。熱戦に夢中になり、クーラーで体を冷やさないよう、夏風邪には気を付けて、あとしばらく、観戦したいものです。

カレンダーの仕事も、だいぶ動いてきています。「秋風吹かんと、来年のことなんか考えられへんわ~~」ってよくお得意先でも言われますが、冷え込むことない秋を迎えたいものです。

2012年7月20日金曜日

大暑


この日曜日722日は二十四節気の第12番目の大暑(たいしょ)。

字のごとく、快晴が続き、気温が上がり続け、本格的な夏の到来となるころ。
今日の大阪は「戻り梅雨」と重なり、まさにその通りに猛暑、多湿となっています。
「暑気いたりつまりたるゆえんなればなり」。
農家にとっては草取りや害虫駆除など、辛い農作業の頃となり、戴くばかりの私は感謝し切りです。

この「大暑」の数日前に「土用」があります。今年は719日。
(土用とは、四立(立夏・立秋・立冬・立春)の直前約18日間を指します。)
特に、夏の土用を指すことが多く、その期間中の「丑の日」(今年は727)
「土用の丑の日」と呼び、この暑さを乗り切りために、鰻を食べる習慣があります。
今年は27日、1回だけですが、年によっては、丑の日が2(一の丑、二の丑と呼びます)の年もあります。と、鰻屋さんは2回オイシイ!!!??
この習慣には諸説あるのですが、ある本には…、
江戸時代(1800前半)、平賀源内が始めたそうな…。それも、「商売っ気」たっぷりで考えられ、大当たりしたとか…。

いつの時代も、「発想」「ユニークさ」「センス」などが大ヒットを生んでいるようですね。
私もいろいろ思案してみるが、こうも暑くては新しい発想など思いつくはずもなく、いかに涼しく過ごすか、今夜はどんな美味しいものを食べようかばかり考えてしまいます。情けない…。
「鰻」は確かに精が出るらしいですが、同じ長いものなら、「穴子」の方が私は好きですね。

とにかく、この猛暑、各地各人それぞれと思いますが、元気に乗り越えたいものです。
この次の節気は暦上では「秋」になります。

2012年7月7日土曜日

小暑(しょうしょ)


小暑は二十四節気の第11番目。だいたい毎年この「七夕」の日に当たります。
今年のカレンダーも半分が終わってしまいました。7月に入り、カレンダーをめくってみると、急に「夏柄」になったと感じられた方も多いのでは・・?
梅雨明けが近づき、夏到来。暑さ本番となり、ぼちぼちセミが鳴き始めます。
「大暑来れる前なればなり」
この頃は集中豪雨が多く発生する時季でもあります。まさに、現在も各地に被害が出ていますね。心配です。
とにかく、暑さに負けないように、しっかり食べないと。
関西の夏と言えば、鱧[はも]ですね。鱧は「梅雨の水を飲んで美味しくなる」と言われるくらいですから、これからが本番。
大阪の天神さんや京都の祇園さんのお祭りの頃はほんとにおいしくなります。
上手に「骨切り」された「鱧のおとし」を梅肉で・・。
早速、昨夜は大阪の黒門市場で仕入れた「鱧」を頂きました。これからの夏の楽しみです・・。
・・・・ついつい食べる話になってしまい、「暦」を忘れておりました…失礼!!
さて、この小暑と同日が「七夕」
七夕は日本では昔、収穫の無事を祈り、機織りの女性が衣を神にお供えする行事を行っていたそうです。その風習に、中国の織姫・彦星伝説が結びついて今継がれているのが「七夕祭り」だといわれます。
そうそう、この小暑から立秋(次の次の節気)あたりまでを「暑中」と言い、暑中見舞いのはがきを出し始める頃にも当たります。
最近、「暑中見舞い」って書かれましたか。私は書かなくなったなぁ…。
郵便局の「かもめーる」も買ったことがない気がします。
手紙を書くのは好きなんですが、どうも、決まった時期に「はがき」を書くというのは苦手…。
でも、こんな情報過多高速の時代だからこそ、少しゆっくり手書きもいいのかも…。
各地、この週末はお天気が不安定なようなので、うまく天の川が見えるかどうか。
大阪は世間が明るすぎて、元々天の川は見えません・・涙。
ただ、今夜は想像力を働かせ、天の川があるつもりで、この季節に欠かせない、竹団扇(たけうちわ)を揺らしながら、ゆっくりと夜空を見上げてみたいと思います。

2012年7月1日日曜日

半夏生(はんげしょう)


7月1日は雑節の一つで、「半夏生」
半夏生というドクダミ科の漢方薬にもなる薬草が生える頃という意味から言われているとか。この前の「夏至」と次の二十四節気までの間くらいにある暦日です。
雑節(ざっせつ)とは、二十四節気などの暦日のほかに、季節の移り変りをより適確にわかりやすくするための特別な暦日(節分や彼岸など)のことであるって以前のブログには書いたのですが、覚えていただいていないかな…。
ただ、この日にはあまりいい印象がなく、
天から毒気が降るから、井戸にふたをしないといけないとか、毒気に満ちるので、毒草(半夏)が生えるとか、種をまいてはいけないなど、どれもこれも「毒気が満ちる」という禁忌です。季節の変わり目だと教えているようです。
農家にとっては大事な節目の日で、上の内容から考えると、「この日までに田植えを済ます」ということになり、少しお休みできることになります。

ただ、今の季節に通じる話しで、梅雨の最中でものがいたみ易く、食中毒などには気をつけましょう。今日から牛生レバーが生では食べられなくなりましたが、他にも「菌」は潜んでいますから。

大阪はここへきて、連日しとしと雨、通常の梅雨らしい季節となりました。この夏は西日本では例年よりも猛暑だとか。
これまでは少し涼しかったのですが、体感が夏になってくると、私のお仕事ではやっと「うちわ」や「扇子」が動きます。(仕事としてはちょっと遅いのですが…)
今年は竹うちわがちょっと不足気味ですが、日本人の「涼」をとる知恵として、是非に利用してもらいたいものです。