2014年6月29日日曜日

7月2日 半夏生(はんげしょう)  【雑節】


621日に夏至を迎え、太陽の動きが一番空の北寄りとなり、空を大きく感じるようになり・・・なんてことは、皆よくご存じのこと。
梅雨の真っただ中で、本来なら、毎日しとしとジメジメといったところですが、最近の梅雨は、どうも様子が違います。
関東の方はひょうが降ったり、集中豪雨となったりと大変なようですが、大阪はほんとにお湿り程度・・。湿度も低く、いいのかなと思いつつ、ちょっと過ごしやすい初夏の毎日。
でも、盛夏は始まります。
630日から3日間は大阪で、日本で一番早い夏祭がスタート。
私の所属している団体で作っている「暦原本」にも71日「大阪愛染祭」と載っており、大阪三大祭の一つとなっています。(もちろん、あと2つは天満の天神さんと住吉さんです)
夏祭りと言えば、神社を思いますが、この愛染さんはお寺さん。聖徳太子建立の四天王寺の分院です。
元々、夏に向けて疫病がはやることを何とか抑えようと、聖徳太子の頃から、630日に「夏越(なご)しのお祓(はら)い」をするようになり、これが「愛染祭」として、今に至っているとのこと。ということは、1400年ほど続く愛染祭というのは、日本最古のお祭りということにもなりますね。

そして、「半夏生」を迎えます。今年は72日。
「半夏生」とは二十四節気ではなく、その間にある「雑節」(ざっせつ)の一つです。
「雑節」とは、季節の移り変わりをもう少し詳しく、日本風土や農事に合うように考えられた日本独自の暦です。農家の人たちが季節をきちっと理解し、自然現象と向き合うために作られたとも言われています。
節分、八十八夜や、入梅などがその例です。
「半夏生」というのは、「夏至」から11日目で、梅雨明け間近で大雨が降ることがあり、この日までに、田植えを終わらせるという時季を言います。
名前の由来は諸説ありますが、「半夏」という葉が半分白い毒草の花が咲く頃という説も。
また、この時季には、タコを食べたり、うどんを食べたり、玄米餅、焼きサバなど、、、地域色が豊かな日でもありますが、どれも、滋養があり、農事の疲れを取るにはいい食べ物だったのでしょうか。
その中には、72日を「〇〇の日」としているあたりも、面白い風習ですね。

「暦原本」を作っている所属団体も、ぼちぼち「夏物」商戦も終盤(夏物とは、扇子、うちわのことを言います。)となります。次は暮れに向けての「冬物」商戦が動いています。
とはいえ、個人使用の扇子は今が買い時。私もそろそろ今年のお気に入りを見つけようと思っています。
ぜひ、この季節に日本らしい素敵な1本を見つけてくださいね。
次に書く頃は、真夏の盛りでしょうか。どうぞご自愛ください。