2013年9月27日金曜日

二十四節気「秋分」 9/23~10/7 七十二候 初候から末候まで

秋がやっとやってきた感じですね。
昼間の残者はまだ少し厳しいですが、湿度が下がると心地いい。

「暑さ寒さも彼岸まで」の秋分が過ぎ、今週からはぼちぼちと夜が長くなってきます。
「秋の日はつるべ落とし」とはうまく言ったものです。

今日くらいまでを、
「秋分」 初候 四十六候 「雷乃収声」(かみなりすなわち こえをおさむ)
です。
春から夏にかけて、よく鳴っていた雷が聞こえなくなる頃を表しています。
今年はよく鳴りましたね。雷雲の代わりに、空には鰯雲が広がります。

少し復習ですが、春の節気では、
蟄虫啓戸(かくれたるむしとをひらく)
雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)
玄鳥至(つばめいたる)の順になっていたのを思い出してください。
(ブログを読み返していただけたら出てくるはず…)

ひとつ前の節気「白露」の末候は
四十五候 「玄鳥去」(つばめさる)
で、今の候は 
四十六候 「雷乃収声」(かみなりすなわち こえをおさむ)
そうなると、「秋分」の次候は…? 
そう…
 四十七候 次候 「蟄虫坏戸」(むしかくれてとをふさぐ)
となり、すべて春の候と対になっているのです。
春の雷が、春を呼び、秋の雷が秋分を告げるって、ちょっとドラマチック??

 この次候・「蟄虫坏戸」(むしかくれてとをふさぐ)は
もちろん、虫たちが寒さを察して、土の中で眠りにつくこと。
「戸をふさぐ」というのは、穴にふたをすること。今度の「啓蟄」までお休みということです。
虫たちはこの秋に死んでしまうのではなく、カブトムシもオオクワガタも、カエルも
ヘビも眠りにつきます。
「窒虫」ではなく、「蟄居」は人間が家から出られないこと。こう覚えると、漢字がつながりますね…(笑)

そうして、虫もいなくなった頃、
末候   四十八候 「水始涸」(みずはじめてかる)となります。

田んぼの水を抜き、収穫の秋が始まる頃を言います。
水が枯れるのは、川ではなく、田んぼのこと。
この季節、黄金色に輝く稲穂の実りを見ると、初夏の田植えされた緑に輝く水田同様、美しい光景で、「美しい国」とつくづく感じます。

と言っても、私はこの黄金色の秋が超繁忙期の季節労働者。
美味しい御飯が頂けるよう、がんばらないと。

次はあっと言う間に、「冬」が近づきます。心地いい季節は短いですね、花の命と同じですね。


2013年9月10日火曜日

二十四節気「白露」 9/7~ 七十二候 初候から末候まで

季節とは正直なもの。。。これだけ猛暑で、空梅雨、ゲリラ豪雨と異常が続いても、ちゃんと秋はやってきますね。
でも、秋刀魚はまだまだ高いですね…。(笑)

さて、先週末、7日は二十四節気の「白露」でした。 
秋が本格的に到来し、夜間の冷え込みから草花に朝露が降りるようになるとことを意味しています。
太陽が遠ざかっていくので、空もだんだんと高くなってきます。「天高く馬肥ゆる秋」ですね。

その「白露」の七十二候・初候が
四十三候 草露白(くさのつゆしろし)

草花の上に降りた朝露が、白く涼しく見える頃を言います。「白露」と同様、冷え込んだ夜間のために、露が降り、朝露が降りると、お天気がいいと言われます。
うっすらと白く見える様は逆に空気がヒンヤリとピ~ンと張り詰めたような澄んだ様子を想像させますね。

続く12日あたりから16日くらいまでの、次候は
四十四候 鶺鴒鳴(せきれいなく)

セキレイという鳥を見かけたことがありますか。私は鳴き声しか聴いたことがありません。「チチィ」と可愛らしく鳴くのですが、川の上流でないとあまり見かけられないようです。

そして、旧暦9月15日(固定)・今年は9月19日がお月見です。
この「白露」の次候から末候あたりに満月がやってきます。
すすきに、小芋さんとお月見団子をお供えします。
(私は関西の長く丸めたお餅にこしあんを帯の用に巻いたお月見団子が好きなんですが…)

来週連休が明け、17日頃から 秋分の日あたりが、末候は
 四十五候 玄鳥去(つばめさる)

「中秋」の時季に、つばめは冬を越すために、暖かい南の地域へと帰っていきます。また来年の春先には日本に戻ってくるので、しばしの別れとなります。
いくら天候不順でもちゃんと、間違わずに日本を往復してくれますね。
また、「玄鳥」の候は4月の「清明」の初候 「玄鳥至」(つばめいたる)と対候になっています。

というわけで、「白露」を一気に書いてしましました。決して手抜きではありません。あまりに流れが一つなので、一気に書いてしましました…。
秋はどうも鳥の季節のようですね。

朝夕がめっきり冷え込み、雨の心配もなくなり、稲刈りが始まるこの頃、うちのカレンダーの仕事は佳境に入っていきます。
次の二十四節気・七十二候の頃には、悠長に季節を語っていないかも…ってそんなことはありません。
これは大切な私のライフワークですから。


2013年9月3日火曜日

二十四節気 処暑 9/2~9/6 七十二候・末候

何とも久しぶりのブログ。これだけさぼると、実際意味ないよね…。とひとりまたまた反省!!でも、暦はなくならないから、ぼちぼちでいいかと独り言・・。

いろいろ言い訳はあるが、それを語るよりも、本来の「暦」を忠実に伝えるため、秋に向かう暦を追いかけないと。
元々1か月ほど先ゆく「暦」ですが、最近の天気は移り変わり自体が変わってしまっている気がして、どうも、筆が進まなかったというのも正直な言い訳。

大阪はやっと最高気温が35度を越えなくなりました。関東方面の方が暑いようですが。
今までが信じられない気温であったため、3度ほど低いだけで、体感がまるで違います。ほんと不思議。ただ、全国的に異常気象は続き、局地的なゲリラ雷雨や竜巻と、被害に遭われた方々を思うと心が痛みます。

さて、暦話しに…。
先月23日あたりから、二十四節気は「処暑」となり、秋の気配が広がります。
秋雨前線が各地に雨を降らせたり、入道雲が消え、蝉の種類が変わり、草むらの中で、秋の虫が鳴き出しと、あちこちに「秋」を見つけられる時季となります。

そんな中、828日あたりから先日91日までは「処暑」の七十二候・次候
四十一候 天地始粛(てんちはじめてさむし)

ようやく、朝夕に少しひんやりとした空気を肌に感じる時季となります。
とはいえ、日中はまだまだ暑さが残り、やはり「お彼岸」の頃までは落ち着かない天候となります。

昨日あたりから 9 2日~ 9 6    末候 
 四十二候    乃登(こくものすなわちみのる)

秋の収穫シーズン到来です。明らかに目につくのが、稲穂の実りでしょうね。日毎に、稲穂の頭(こうべ)が重くなって垂れ、薄茶色に色づきはじめます。この稲穂の季節は「秋」を感じますね。
そろそろ田んぼは緑のじゅうたんから黄金色に変わり、うれしい新米が届く頃になりますね。

ところで、ここに出ている「 禾」という漢字はよく見かけるのは部首では「のぎへん」という「禾」で、
「穂先が垂れる様子」を表します。
「秋」という字は、この「のぎへん」に「火」がくっついて、「秋」。
というのは、稲刈りがすんだ田んぼで、稲の切り株などを焼く畑焼が行われることからきているそうです。
稲の害虫の卵を来年に残さないために稲刈り後の田んぼを焼くとは聞いたことがあったのですが、それが漢字になっていたとは、ほんと意味があるんですよね。

では、「私」という字にも「のぎへん」が使われていますね。
「ム」は鋤(すき)を使って耕作する人のことを意味するそうです。
「私」はすきを使い、稲穂を育てるということになるのでしょうか。ただ、諸説あるので、これだけが正解というわけで内容ですね。
「公私」という熟語はそれぞれに、「ム」が入っていますが、これもちゃんと意味があるようですので、暇があれば調べてみてくださいね。
漢字にはほんといろいろ深い意味がありますが、暦に使われる漢字は特に、農耕に深く係わっているようですね。


この節気が終われば、この週末は「露が白くなる」頃となります。
今の季節感は抜きとして、しばらく秋の夜長を楽しみたいものです。
うちの社の仕事もありがたいことに、多くの問い合わせや現場が慌ただしくなってきました。
時間のやりくりが難しくなってきますが、最後まで最良のサービスを心掛けてゆきます。