2013年4月5日金曜日

「清明」と3候


平成2545日は二十四節気「清明」
今日の大阪はこの暦通り、「万物がすがすがしく明るく美しいころ」となりました。各地いかがでしたでしょうか。
関西では、桜は葉桜とはいえ、名残の桜色と若葉の黄緑色のコントラストがきれいで、これもまたこの時季ならではですね。
これからはいろいろな春を告げる花が咲き始めていきます。
この「清明」については、昨年の4月のプログを覗いていただければ、その周辺の暦についても書かせていただいております。よかったら、戻ってみてください。

さて、先月から書き始めたさらに詳しい暦「七十二候」について、この「清明」の節気内にある3つ候について、書いていこうと思います。

今日、45日~9日くらいまでが初候。
「玄鳥至る」(つばめきたる)
季節は晩春、「燕が南からやってくる」という意味になり、夏鳥の飛来が始まります。

次の410日~14日あたりを次候。
「鴻雁かえる」(こうがんかえる)
「雁が北へ帰っていく」という意味となり、初候と合わせて、夏鳥が南から飛来し、冬鳥が北へ帰っていくという空の主役の交代で、季節の移り変わりの頃となります。

このあたりから、春の景色がなくなり始め、
最後に 415日~19日くらいの 末候「虹始めてあらわる」(にじはじめてあらわる)となります。「雨の後に虹が出始める」という意味です。

ただ、虹というのが冬の間は現れず、春になって出始めると言っても、実際冬の空に出ないわけではないのです。
激しい雨の後、一気に晴れ上がり、きれいなアーチ形の虹が見えると、うれしいものですよね。
でも、夏の夕立の後と違って、「冬の虹」は目に入らず、「春の虹」は霞みがちな空に淡くて早々に消え去ります。
春はその淡さもまた幻想的でいいと言われる理由もわかる気がします。
だんだんと夏にかけてはっきりと見えてくるのは、太陽の光が強くなるからだということは明らかなのですが、天文学的な見地だけではなく、空気や体や心が温まる様子も表現されているように思います。

ところで、「虹」という漢字はなぜ、虫偏なのでしょ。
調べてみると、「虹」とは「形声文字」で、「虫=蛇」+音「工」だそうです。
いにしえの人はあの七色の虹を空にかかる大蛇と見たのでしょうね…。
ちょっと恐ろしいことですが、きっと今以上に空も広く、虹もくっきりと太かったのではないでしょうか。

明日から明後日にかけては全国的に、春の嵐以上の台風らしいですよ。せっかくの春休み最後の週末ですが、少しゆっくりとお過ごしください。

私の仕事は晩春なると、見本の時期も終わり、「営業」が始まります。さて、今年はお客様のところでどんな話が聞けるのでしょう。この時季らしく明るい話であってほしい…。

0 件のコメント:

コメントを投稿