2014年8月6日水曜日

立秋とお盆


ほんとに連日のうだるような暑さと、ゲリラ豪雨で各地それぞれ大変な状況と思います。テレビなどの映像を見ていると、背筋が寒くなります。被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。

ただ、暦の上では、ちょっと癒されるような言葉が続きます。
明日87日は二十四節気「立秋」
暦の上では、この日から、「立冬」の前日までが「秋」となります。
聞こえは涼しげですが、でもこれは、「秋が来たよ!」ではなく、実は、暑さの絶頂期ということ。
ただ、少しずつ少しずつ、どこかに秋が感じられてくるという暦の季節感ですね。
この日を境に、「残暑」となり、時候の挨拶も「残暑見舞い」となります。

「秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる」という短歌がありましたよね。
まさに、こんな秋を探しながら、この暑さを乗り越えたいものです。

また、週が変われば、お盆のシーズンとなります。お盆とは旧暦の7月15日。今年は8月10日が旧盆です。
宗教行事ですが、お正月と並び、帰省をされたり、各地でいろいろな風習なども違い、面白い(と言っては語弊がありますが)文化伝統行事ですね。
お盆の正式名称は盂蘭盆会(うらぼんえ)。
この時季、お寺などに飾られている提灯に「うら盆会」とよく書いてありますが、この正式名称からきています。私は表盆と裏盆があるのかと思っていた時期もありましたが…。

「盆」とは、今も使われる「物を載せて置く容器」を意味し、本来は霊に対するお供え物を置く容器の意味。そこから、祀られる精霊の呼称となったとか・・。
また、中国文化のなかでは、旧暦7月が「鬼月」と言われ、71日に地獄のふたが開き、715日にそのふたが閉まるという言い伝えがあるとか。
つまり、中元節と呼ばれるこのお祀りは、そのふたが開いている間に、先祖供養の行事を行ったとか。この言い伝えは私も実際に祖母から聞いたことがあります。
また年に2回、こういうご先祖の霊が子孫との交流をする行事があり、初春のものが「正月」となり、初秋が「うら盆」になったという説もあり・・。
普段私たちの日々の中で、すごくうれしいことが重なったり、いい意味ですごく忙しかったりすると、「盆と正月が一度に来たような…」という言い方をしますが、その言い伝えの名残りだとも言われています。
また、大変地域性が強く、神道とのつながりがあったり、宗派によったりと、奥が深いのも事実。村を見護ってくださるお地蔵様の地蔵菩薩の法会は「地蔵盆」と呼ばれ、その地域で、盆踊りが催されたりします。

この「お盆」のお話は、宗教行事とはいえ、日本人の心には根付いている暦文化と言えるのではないでしょうか。
私は、うちの会社がカレンダーを扱う仕事柄、このお盆明けから忙しくなってきます。
お盆休みは普通よりも少し長い目に頂き、ゆっくり休みたい!!!ところなのですが、実家のお盆行事が4日間びっしりで、なかなか休めそうもありません。

どうぞ、皆様方にとって、有意義なお盆休みでありますように。

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