2015年6月4日木曜日

小満 末候 麦秋至   2015年6月4日


日本列島西から梅雨入り宣言が聞かれる毎日です。521日から二十四節気「小満」に入り、今は二十五候目(七十二候) 末候の「麦秋至」
言葉通り、麦の「秋」です。関西ではなかなか麦畑というのを見る機会は少ないのですが、麦⇒収穫⇒ビール・ウィスキーなどなど となるのは、私だけではないと思いますが…。
大麦や小麦という名称は大きさを言うのではなく、中国では「大麦(おおばく)」といいその訓読みが「おおむぎ」とか、小麦とは昔からある麦ということで「古麦」が転じたり、粉にして使う「粉麦」と言ったり…。語源って面白いですね。

今月6日からは次の「芒種」
これも「種」にまつわる節気ですが、春以降、水が溶け、虫が動き出し、麦を刈り取り、そして種をまき、と農事暦が活発に動く時季。そのため古人から天に手を合わせ祈る文化が定着してきているんですね。

種をまけば、水が要ります。そう「入梅」の季節です。
今年は、暦の上では、611日となっています。「芒種」のあと6日目頃が目安で、「梅雨入り」となります。田植えの時期を決めるのも、この日を目安にしてきたようです。
あちこちの梅の実が黄色く色づき、梅雨に入れば、梅干しをつけたり、梅酒を作ったりと、またまた忙しくなります。
この「入梅」というのは、二十四節気ではなく、暦の上では、「雑節」と言い、二十四節気の間で節目となる日のことを言います。二十四節気を補う意味もあり、さらに季節の移り変わりがわかりやすく、今の生活にも十分生きている気がします。

桜の花の開花や、梅雨入りの様子を見ていると、日本列島がいかに東西、南北に長く、でも、大き過ぎないから、同じ花、同じ気象変化が起こっていくってすごく素敵と思いませんか。(沖縄方面に行くと、まったく違うのですが…)
ただ、近年、どうもこの梅雨も様相が変わり、亜熱帯のスコールのようになってきていますね。台風発生と重なり、被害が出たりと。これも自然現象なので、受け入れるしかないのですが、私たちの「暦」の上では、いつまでもしとしと雨が続き、かびがはえやすい時期なので、「黴(かび)雨」と書いて「ばいう」と読んだり、「つゆ」と呼ぶのは、「露」からきていたり、と古人はその季節変化を真摯に受け入れ、そして生活や仕事に取り入れていくことをまるで楽しんでいたかのようにも思えます。現代人よりずっと、気持ちの余裕はあったようですね。

さぁ、うっとうしいと思いがちなこの季節も、うまく付き合い取り入れながら、日々暮したいですね。
と言いつつ、私の「カレンダー」という仕事は少しゆっくりした時期ですが、同業の「扇子・うちわ」は今が最盛期。

日本のお祭りや普段の生活に欠かせない扇子やうちわは時代を越え、大切にしていくのも、私の仕事です。

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